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【NETGEAR Nighthawk RAX200を実機レビュー】6万円台が1〜2万円台に?!トライバンド対応の超ハイエンドWi-Fi6ルーター

NETGEAR RAX200

本記事では、米国シリコンバレー発の通信機器メーカー、NETGEARネットギアのWi-FiルーターNighthawk AX12 RAX200をレビューします。

タイトルであえて「超ハイエンド」と念押ししたのですが、円安で海外製品が高くなる中すごいことが起きています。Nighthawk AX12 RAX200はネットギア公式オンラインストア65,200円で販売されていますが、Amazonや楽天市場ではなんと1万円〜2万円台で販売されています。

ネットギア公式サイトで65,200円で販売されているRAX200
ネットギア公式サイトで65,200円で販売されているRAX200
たいしょん

AX11000(Wi-Fi6対応で合計約11,000Mbpsの通信ができる)のルーターとしては破格です。

2019年発売のモデルということで新機種の発売が控えていることも考えられますが、それでもWi-Fi6トライバンドIPv4 over IPv6対応など機能は他社のハイエンドモデルと比べても1級品です。

実際にNETGEAR Nighthawk AX12 RAX200を使ってみましたので、外観やどんな高速化技術に対応しているのか、使用感など公式サイトにはない情報満載でレビューします!

Nighthawk AX12 RAX200
総合評価
( 5 )
メリット
  • Wi-Fi6対応で通信が高速
  • トライバンドで電波干渉しにくい
  • 家の隅でも電波が届きやすい
  • 性能に対して価格が安い
  • レイテンシー(遅延)が少ない
デメリット
  • 夏場は発熱によるファンの音が気になるかも
タップできるもくじ

Nighthawk AX12 RAX200の外観と付属品

RAX200は、SF映画に出てくる宇宙船のような個性的な外観です。アンテナを広げた状態の寸法は298 × 220 × 170mmです。重量は1,433gで1kgを超えています。左右の羽のような部分には、それぞれ4本ずつアンテナが入っています。

宇宙船のような特徴的な外観
宇宙船のような特徴的な外観

ネットギア公式YoutubeチャンネルでRAX200のアンテナの中身が公開されていましたが、家のどこに置いても電波がすみずみまで届くよう適切な配置がしてあるとのことでした

アンテナを分解した中身
アンテナを分解した中身

折りたたんだ状態の寸法は 298 × 211 × 78 mmです。持ち運ぶ時は、折り畳めるので便利ですね。

アンテナは折りたたみ可能
アンテナは折りたたみ可能

ミドルクラスのWi-Fiルーター、TP-Link Archer AX73と並べてみましたが、ハイエンドなだけあって大きさはあるもののアンテナがシンプルな分圧迫感は感じさせないデザインです。

TP-Link Archer AX73(右)とくらべて大きいがデザインはスッキリしている
TP-Link Archer AX73(右)とくらべて大きいがデザインはスッキリしている

本体上部はラメ入りのブラックで、「Nighthawk」というロゴが入っています。

ラメ入りでデザインにもこだわりが感じられる
ラメ入りでデザインにもこだわりが感じられる

ファンを内蔵しており、上部のメッシュ部分から放熱する構造です。

ファン内蔵で放熱性にも配慮されている
ファン内蔵で放熱性にも配慮されている

背面のポートは下記のものが揃っています。

  • ギガビットLANポート × 4 (リンクアグリゲーション対応)
  • ギガビットWANポート × 1
  • 2.5G/1Gbps マルチギガポート × 1
  • USBポート : USB 3.0ポート × 2
たいしょん

オンラインゲームなどネットワークの遅延を気にされる方は4つまで有線で接続可能です。

背面のポート
背面のポート

背面はメッシュ構造で、制震用のゴム足があります。壁掛け用の穴もありますので、設置場所の自由度は高いです。

壁掛け対応している
壁掛け対応している

同梱物はRAX200のほか、LANケーブル(カテゴリー5E)、インストールガイド、電源アダプターが付属しています。

付属品
付属品

Nighthawk AX12 RAX200が対応している通信高速化技術

NETGEAR RAX200が対応している高速化技術を、いくつか紹介します。

Wi-Fi6対応

Wi-Fi6は、これまでの規格にくらべて「高速・省エネ・高効率」の3点が優れています。最新のiPhone 14 ProやAndroidスマホなど、身近な機器も対応している技術です。

Wi-Fi6では、OFDMAという技術で複数デバイスの同時接続が可能となりました。

OFDMAとは?

OFDMAは「Orthogonal Frequency Division Multiple Access」のことで、OFDMをベースにした無線通信⽅式の⼀種で、複数Userがサブキャリアを共有し、それぞれのUserにとって最も伝送効率のよいサブキャリアを割り当てる技術です。ざっくりいうと、通信の順番待ちが発生しない技術です。

たいしょん

例えると、今までは1つのケーキを食べるのに1ホールまるごと回しながら食べていたのに対して、OFDMAはホールを人数分に等分して同時に食べられるようになったということです。

従来のWi-Fi5と比較し、Wi-Fi6は最大通信速度が約1.4倍も高速となっています。

ビームフォーミング対応

RAX200は、各デバイスに効率よく電波を届けるビームフォーミングに対応しています。

ビームフォーミング技術とは?

ビームフォーミングではWi-Fiに接続しているデバイスの場所や距離を検知して、それに見合った強さの電波を発信します。デバイスの環境に合わせて電波が届くので、従来の無線LANルーターを使うよりもWi-Fiが繋がりやすい状態になるのです。

たいしょん

ビームフォーミング対応機種の通信速度は、非対応機種より20%も速くなるとされています。

IPv4 over IPv6対応

IPv4 over IPv6は、基本的にIPv6環境で通信を行いながらも、従来のIPv4アドレスでの通信もできるようにする技術です。今まで通信速度が遅かった人も、IPv6 IPoEで接続することで通信速度の改善ができます。

IPv6 IPoEとは?

IPv6 IPoEは、電話回線の時代からある通信方式をイーサネットに対応させたPPPoEと違い、イーサネットの利用を前提としています。
そのため、「生え抜き」という意味を込めて「ネイティブ方式」とも呼ばれることがあります。

PPPoEIPoE
接続可能なWebサイトIPv4のみIPv6のみ
通信速度
ネットワーク輻輳×
PPPoEとIPoEの違い
たいしょん

電話回線前提の方式から、純粋なインターネット接続専用規格になったイメージですね。

僕は以前楽天ひかりのIPv6 IPoEを使用していましたが、IPv4接続よりも特に夜間の通信速度が倍以上になりました。

トライバンド対応

3つの周波数(2.4GHzと5GHz帯2つ)を使うトライバンドで合計最大4,804+4,804+1,147MbpsのWi-Fi速度を実現しています。

3つの帯域で通信を使い分けることで、それぞれの電波干渉が起こりにくくなり、安定して通信を行うことができます。また、バンド数が多いことで最大96台までの機器を同時接続可能です。

2.4GHz帯の特徴
5GHz帯の特徴
  • 電波が遠くまで届きやすく障害物に強い
  • 電子レンジなどと電波が干渉しやすい
  • 障害物に弱い
  • 電波の干渉に強い
  • 2.4GHz帯より高速
たいしょん

IoT機器は2.4GHz帯、PCやゲームなど通信速度が必要な場合は5GHz帯を2つ使えるので便利です。

ギガビットLAN ポートを4基・2.5G有線ポート1基を搭載

無線だけではなく、有線LANポートも高速です。1Gの通信に対応するギガビットLAN ポートを4基搭載しているほか、より高速な2.5G有線ポートを1基搭載しています。最近では光回線で2Gの通信に対応するプランも増えていますが、有線LANポート側も2.5Gに対応することでゲームなど遅延なく大容量通信が可能です。

ギガビットLAN ポートを4基・2.5G有線ポート1基を搭載
ギガビットLAN ポートを4基・2.5G有線ポート1基を搭載

Nighthawk AX12 RAX200をスマホアプリで設定

RX200は、公式スマホアプリの「NETGEAR Nighthawk – WiFi App」を使って様々な設定・機能を利用できます。

NETGEAR Nighthawk - WiFi App

NETGEAR Nighthawk – WiFi App

NETGEAR無料posted withアプリーチ

主にアプリでできること
  • 通信ステータス確認
  • デバイスマネージャー
  • Wi-Fi設定
  • ゲストWi-Fi設定
  • トラフィックメーター
  • スピードテスト
  • NETGEAR ARMORによるセキュリティ機能の利用

ダッシュボードは通信ステータスを簡易的に確認できます。現在通信している機器の数など、概要をざっくりと把握するには十分です。日本語に対応していますので、操作もしやすいです。

ダッシュボードで簡易的にステータスの確認が可能
ダッシュボードで簡易的にステータスの確認が可能

デバイスマネージャーでは、現在接続している機器の確認が可能です。各バンドごとにどの機器が接続されているか確認できるだけではなく、特定の機器の通信を遮断する機能も搭載しています。

デバイスマネージャーで各機器の接続状態を管理できる
デバイスマネージャーで各機器の接続状態を管理できる

Wi-Fiネットワーク設定もアプリでできます。SSIDやパスワードの他、Smart Connectという一つのSSIDで各デバイスに適切な通信帯域を割り当てる機能も利用可能です。

Wi-Fi設定もアプリで可能
Wi-Fi設定もアプリで可能

来客用のゲストネットワークもアプリで設定でき、各帯域はオン・オフ切替可能です。

ゲスト用のWi-Fi準備が可能
ゲスト用のWi-Fi準備が可能

どれだけ通信しているかのトラフィックメーターをアプリで確認可能です。

トラフィックメーターの利用ができる
トラフィックメーターの利用ができる

SPEEDTESTによる通信速度テストもアプリ内で可能です。わざわざWebで検索してテストしなくても気軽に測定できます。

通信スピードテストがアプリ内で可能
通信スピードテストがアプリ内で可能

有償にはなりますが、NETGEAR ARMORによるセキュリティ機能もアプリで利用可能です。NETGEAR ARMORを利用すれば、VPNの使用や接続しているデバイスの保護が可能になります。

NETGEAR ARMORによるセキュリティ機能の利用が可能
NETGEAR ARMORによるセキュリティ機能の利用が可能
たいしょん

初回の30日間は無料でお試しできます。

僕は使いませんが、その他にもお子様や未成年ユーザーに安全なインターネットを使ってもらうためのペアレンタルコントロールにも対応しています。

Nighthawk AX12 RAX200の通信速度検証

では、ここからは実際に通信速度、範囲を検証していきます。

前提条件
  • 使用端末:M1 Macbook Air(ごめんなさい検証のために一瞬トイレにも連れていきます)
  • 同時接続台数:30台
  • 大垣ケーブルテレビの光回線1Gプラン
  • 木造建築
  • 混みやすい昼間の12時に計測
  • fast.comで計測(https://fast.com/ja/

ざっくりとした家のレイアウトです。

TP-Link Archer AX73のレビュー記事です。Wi-Fi6やIPv6対応など、最新の規格に対応しつつコストパフォーマンスにすぐれたWi-Fiルーターです。
家のレイアウトとルーターの位置

今回は高速な5GHz帯で検証しました。昼間の計測結果はこちらです。

場所下り上り
自室620Mbps570Mbps
ルーターのある部屋720Mbps660Mbps
トイレ470Mbps360Mbps
昼間の結果

この結果を見たときに、電波の届く範囲にびっくりしました。実は過去に様々なWi-Fiルーターの通信速度検証をしているのですが、壁で囲まれた1階のトイレで下りが300Mbpsを超えた機種はありませんでした

そもそも5GHz帯の電波は2.4GHz帯に比べ障害物に弱いので、1階ではそこまで高速な通信はできません。それがRAX200は下りで400Mbpsを超える結果となったので、驚きを隠せませんでした。

たいしょん

今まで使ったWi-Fiルーターの中で電波の範囲はナンバーワンでした。

また、通信速度を測定していて特筆すべきはレイテンシーの少なさです。アンロード済みで8ms、ロード済みで33msと、ゲーミングWi-FiルーターのTP-Link ArcherGX90(アンロード済みで12ms、ロード済みで42ms)よりも少ない遅延でした。

遅延(レイテンシ)が少ない
遅延(レイテンシ)が少ない

今回は実際にNETFLIXが提供しているFASTで遅延(レイテンシ)を測定してみましたが、アンロード済みとロード済みの違いは下記のように紹介されています。

アンロード済みとロード済みの両方の接続速度の計測値です。アンロード済みレイテンシとは、ネットワークに他のトラフィックが存在しない際に、要求が出されてから応答が帰ってくるまでのデータの往復時間です。それに対してロード済レイテンシは、ネットワーク上でデータ使用量の多いアプリケーションを使用中の場合における、データの往復時間を意味します。

引用NETFLIX
たいしょん

ゲーミングWi-Fiルーター並みに低遅延なので、オンラインゲームにも向いています。

RAX200とRAX120の比較

よく比較されるトライバンド仕様のRAX200デュアルバンド仕様のRAX120は、下記の差があります。

スクロールできます
製品型番RAX120-100JPS
RAX120-100JPS
RAX200-100JPS(当機種)
RAX200-100JPS
対応WiFi規格IEEE802.11
ax/ac/n/a/g/b
IEEE802.11
ax/ac/n/a/g/b
最大速度5GHz:4.8Gbps
2.4GHz:1.2Gbps
5GHz:4.8Gbps
5GHz:4.8Gbps
2.4GHz:1.2Gbps
MIMO5GHz:8x8
2.4GHz:4x4
5GHz:4x4
5GHz:4x4
推奨接続台数~72台~96台
有線ポートギガビットLANx4
ギガビットWANx1
マルチギガ(1G/2.5G/5G)x1
ギガビットLANx4
ギガビットWANx1
マルチギガ(1G/2.5G)x1
IPv4 over IPv6サービスtransix (DS-Lite)、MAP-E(v6プラス)対応transix (DS-Lite)、MAP-E(v6プラス)対応
保証期間3年間3年間
Amazon参考価格
(2022年11月時点)
18,000円19,782円
RAX200とRAX120の性能比較

バンド数の他に、推奨接続台数がRAX200の方が24台多いのが目立ちますね。現状RAX200とRAX120はAmazon参考価格が数千円しか違わないので、ほぼ接続台数の違いで選んでいいと思います

たいしょん

僕ならより接続可能台数が多いRAX200を選びます!

Nighthawk AX12 RAX200の気になったところ

RAX200を使っていて1点気になったところは、本体の発熱と発熱によるファンの音です。

本体の発熱については、DODOLIVE ノートパソコンスタンドを使ってエアフローを確保することで対策をしています。

PCスタンドを使って放熱対策をした
PCスタンドを使って放熱対策をした

冬場なのでまだファンをフル回転させるほどの発熱ではありませんが、ルーター起動時に内蔵ファンがフル回転した際に音が気になったので、夏場の暑さでどれだけファンが回るのか気になりました。

たいしょん

もしルーター起動時のファンの音が長時間鳴り続けるなら結構気になります。

Nighthawk AX12 RAX200をおすすめできる人

Nighthawk AX12 RAX200をおすすめできる方は下記の方です。

  • スマートホーム化などで接続する機器が多い・今後増えていく人
  • テレワークをしている人
  • 中継機を使わなくてもすみずみまで電波を届かせたい人
  • オンラインゲームをプレイする人
  • 安価に最上位スペックのWi-Fiルーターを手に入れたい人
  • 安いWi-Fiルーターを買って失敗した経験のある

超ハイスペックルーターなので、Nighthawk AX12 RAX200を購入しておけば将来的により高速な回線を契約した時や接続する機器が増えたときでも対応できます。しかも僕の場合は中継機も必要ないぐらい電波がすみずみまで届きました。

レイテンシーがゲーミングWi-Fiルーター並みに少ないので、オンラインゲームをプレイされる方にもおすすめです。

また、元々65,000円で売られていたルーターなので、現状1〜2万円で安価にハイスペック機を手に入れたい方にもおすすめできます。

Nighthawk AX12 RAX200のレビューまとめ

NETGEAR Nighthawk AX12 RAX200をレビューしました。Wi-Fi6対応かつトライバンドで合計最大4,804+4,804+1,147MbpsのWi-Fi速度を実現している、家庭用で手に入るWi-Fiルーターの中で最高スペックの製品です。

その最高スペックの製品が1万円台で手に入るという高いコストパフォーマンスは見逃せません。

たいしょん

今のネット環境に不満のある方は、ぜひ一度お試しください!

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