Kiwi Ears Atheiaをレビュー:ダイナミックと平面磁界のデュアルドライバーが生み出す、心地よい音場感と洗練されたサウンド

Kiwi Ears Atheiaをレビュー:ダイナミックと平面磁界のデュアルドライバーが生み出す、心地よい音場感と洗練されたサウンド

どうも、ガジェットブロガーのたいしょんです!今回は、近年注目を集めるオーディオブランド、Kiwi Earsから上位モデルとなるヘッドホン「Atheia」が登場しましたので、レビューしていきます。

50mmダイナミックドライバー14.5mm平面磁界ドライバーというユニークなデュアルドライバー構成で、今まで体験したことのないような伸びやかな高音、迫力ある低音を味わえます。

たいしょん

5万円という高価な製品ですので、実際にKiwi Ears Atheiaを使って特徴を解説しつつ、どんなリスナーにぴったりなのかをまとめていきたいと思います!

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Kiwi Ears Atheiaの製品概要と特徴

まずは、Kiwi Ears Atheiaの製品概要と特徴を解説していきます。

Kiwi Ears Atheia

ドライバー構成

Kiwi Ears Atheiaのドライバー構成には下記の特徴があります。

  • 50mm複合振動板ダイナミックドライバーによる力強い低音と明瞭度
  • カスタム設計の14.5mm平面磁界ドライバーによる質感、スピード感、高音域のディテール向上と歪みの低減
  • 2つのドライバーの連携による、精度とバランスに優れたリスニング体験の実現
たいしょん

低音域に強いダイナミックドライバーと、高音域に強い平面磁界ドライバーを組み合わせるなんて理想的ですね!

平面磁界ドライバーと言えば、当ブログでも以前紹介したHIFIMAN DEVA Proが採用していました。確かに高音域の透明感とリアリティのある広い音場は、ダイナミックドライバーでは味わえないような体験でした。ここにダイナミックドライバーの力強さが加わると、確かに理想的なバランスです。

デザインとビルドクオリティ

Kiwi Ears Atheiaは、ウォールナット材を使用した美しいイヤーカップとオイル仕上げが上質で高級感があります。ウォールナット材のリストレストやスピーカーを持っていますが、世界三大銘木とされる高級木材をイヤーカップに贅沢にあしらったデザインはかなりかっこいいです。

耐久性のあるアルミニウム合金製ブラケットも、上位モデルとしてふさわしいビルドクオリティに仕上がっています。ウォールナットとブラックのみだと重い印象になりますが、このアルミニウムのシルバーがいいアクセントになっていて高級感を演出してくれます。

肌触りの良いヴィーガンレザーを使用したイヤーパッドとヘッドバンドは、革の高級感を演出しつつ一般的な合成皮革より耐久性が高いので長く使えるのも嬉しいポイントです。

たいしょん

所有する喜びを感じられるデザインです!

装着感と快適性

装着感はとにかく快適の一言です。頭の形に合わせて自動調整されるヘッドバンドシステムを採用しており、アジャスターでいちいち調整する必要がありません。それに加え、適度な側圧と柔らかいイヤーパッドによる長時間の使用でも疲れにくい設計なので、見た目の重厚さとは裏腹に軽く感じます。

Kiwi Ears Atheiaを装着している画像
装着した瞬間ヘッドバンド部分が伸縮して頭部にジャストフィットする感覚はかなり快感

携帯性

Kiwi Ears Atheiaは持ち運び用の専用ケースが付属しており、バッグなどに入れて持ち運びやすくなっています。ヘッドホン本体もイヤーカップが90度回転するスイーベル機構を搭載していますので、薄く収納しやすくなっています。

Kiwi Ears Atheiaのケース
ハードケースで耐衝撃性も高そう
サラサラしたマイクロファイバー製の内側
ストラップがついており手で持ちやすくなっているケース
キャリングケースはバッグに収納するのに便利
たいしょん

外で使う方にも持ち運びやすいよう配慮されています!

ケーブル

付属のケーブルは3.5mmステレオミニプラグ to 3.5mmロック式モノラルミニプラグ(左右両出し)の着脱式ケーブルです。ケーブル長は約1.5mで、分岐部分で素材が異なるおしゃれな仕様です。

Kiwi Ears Atheiaのケーブル

ケーブル装着部は、左右で赤色、青色にラベリングされているので分かりやすくなっています。

リケーブルが可能なので、持ち合わせのケーブルがあれば断線時にもメンテナンスできます。僕の場合はたまたまHIFIMAN DEVA Proのケーブルがぴったりだったので、もし他社製のリケーブル可能なヘッドホンを持っていたら使える可能性が高いです。

HIFIMAN DEVA Proのケーブルがちょうど使えた

主な仕様

ここで総括として、Kiwi Ears Atheiaの仕様を以下の表にまとめました。

項目詳細
タイプオーバーヘッド
接続タイプ有線(ワイヤード)
装着方式両耳
駆動方式ハイブリッド型(50mmダイナミックドライバー×1 + 14.5mm平面駆動ドライバー×1)
インピーダンス32Ω ±10% @1KHz
音圧感度102dB ±3dB /1mW (1KHz)
再生周波数帯域20Hz~40kHz
重量約380g
ケーブル長3.5mmステレオミニプラグ
ヘッドホン側コネクター3.5mmモノラルミニプラグ ×2
付属品ケーブル、ヘッドホンケース、取扱説明書
カラー木目系
Kiwi Ears Atheiaの仕様

Kiwi Ears Atheiaのサウンドインプレッション

Kiwi Ears Atheiaを実際に使ってみて感じた音の傾向を紹介していきます。

全体的な傾向

  • モニター用途というよりはリスニング向きのサウンド。
  • バランスの取れたニュートラルなサウンドプロファイル。
  • 中低音域に空間があり、音像に適度な距離感。
  • 全体的に柔らかい音の印象。
  • わずかにU字に近い、弱ドンシャリのバランス。
たいしょん

長時間のリスニングに向いた絶妙なバランスでした!

低音域

  • スピード感のある力強い低音
  • 量感は中高音域とのバランスが取れており、前に出すぎず不足もしない。
  • サブベースまでしっかりと沈み込む。
  • ダイナミックドライバーならではの心地よい余韻。

Creepy NutsのBling-Bang-Bang-Bornを聴いてみましたが、程よく弾むようなビートが心地よく聴こえました。モニターヘッドホンでは「トントン」とタイトな鳴り方をする楽曲ですが、Atheiaの場合は「ボンボン」とよりダイナミックにかつ当たりの柔らかな音で鳴ってくれます。

たいしょん

低音の迫力はあるのですが、主張しすぎない絶妙なバランスなので聴き疲れしにくく理想的なバランスです。

中音域(ボーカル中心に)

  • 自然で豊かな中音域。
  • ボーカルは近すぎず遠すぎず、丁度良い立ち位置で滑らかな表現。
  • 分離感が高く、音数の多い楽曲もしっかりと楽しめる
  • 木製ハウジング特有の柔らかく丸い音。

YOASOBIの夜に駆けるを聴いてみましたが、デュアルドライバーらしくボーカルとインストロメントの分離がはっきりしています。女性ボーカルの場合はややハスキー気味に聴こえるような気がしますが、細かな息遣いまでしっかり再現されていて心地良いです。

高音域

  • クリアで伸びやかな高音域
  • 透明感に溢れ、立ち上がりが良く明瞭
  • 平面磁界ドライバーの影響で、高音に向かうにつれて音が近く、硬い音に変化。
  • 突き抜けるような明るさや煌びやかさを感じる。
  • 解像度が高く、細かい音まで綺麗に伸びる
  • 楽曲によっては鋭さが強調されすぎ、刺さるように感じることがある。

B小町(推しの子)のPOP IN 2を聴くとかなり顕著なのですが、高音域がとにかく突き抜けるほどきれいです。ただ電子音が多い楽曲なので、高い音になればなるほど平面磁界ドライバーの傾向である硬い音がより顕著に出てきます。

たいしょん

全体的なバランスとしては柔らかな音のAtheiaですが、可聴域ギリギリに迫る高い高音はよりきらびやかに鋭くなります。

定位・音場

  • 定位感は問題なく、音像がしっかりと中央に位置。
  • 音場は左右に広がりがあり、密閉型ながら窮屈さはない
  • 低音域ほど音場が広がる傾向。
  • ハイブリッドならではの立体的な音場表現

密閉型ですが、密閉型ヘッドホンの中では音場が広めに感じるので頭部定位のモニターヘッドホンよりも窮屈さは感じません。そして音域ごとでは、特に低音域の広がりが顕著に出ますので映画の視聴なんかにも向いているバランスです。

駆動性

駆動性は高く、比較的鳴らしやすい印象でした。MacBook Pro直挿しでは、40%ぐらいの音量で十分心地よいほどの音量です。

iPhoneの場合でも、ドングル型のUSB DACを使えばこちらも同様に40%程度で十分な大きさの音量になりました。

たいしょん

PCの場合は別途外付けDACがなくても使いやすいです!

Kiwi Ears Atheiaのメリット・デメリット

Kiwi Ears Atheiaのメリット・デメリットをまとめます。

メリット

  • デュアルドライバー構成による優れた音質バランス。
  • パワフルでスピード感のある低音。
  • 滑らかで自然なボーカル表現。
  • クリアで伸びのある高音域。
  • 心地よい音場感と立体的な表現。
  • 高級感のある美しいデザインとビルドクオリティ。
  • 快適な装着感。
  • 持ち運びに便利なケース付き。

個人的にはこのウォールナットを基調とした高級感のあるデザインがかなり気に入っており、道具としてだけではなくインテリアの一つとしても映える魅力を持っています。

たいしょん

まじで惚れます。

デメリット

  • リケーブルのハードルが高い可能性。
  • 楽曲によっては高音域が鋭く感じられることがある。
  • ダイナミックドライバーと平面ドライバーの音色の違いによる、わずかな違和感の可能性。

リケーブルできることはむしろメリットに感じると思いますが、実際に交換できるケーブルが手に入りやすいかと言われれば答えはNOです。Amazonで探しましたが、3.5mmのモノラルプラグを二股で採用しているケーブルってほとんどないんですよね。僕みたいにHIFIMANのヘッドホンを使っていればケーブルは流用できますが、別で入手する難易度は少し高いです。

また、今までにないデュアルドライバー構成なので、異なるドライバーの組み合わせによる音色の違和感などは楽曲によって発生しうる可能性があります。今のところそのようなことはないですが、いろんな楽曲を聴いてみて検証してみたいと思います。

Kiwi Ears Atheiaはどんな人におすすめか?

下記の項目に1つでも当てはまれば、Atheiaを使うのにおすすめな方です。

  • キレの良い低音域が好きな人。
  • 滑らかなボーカル表現を重視する人。
  • スピード感のあるリズムを体感したい人。
  • バランスの取れた自然なサウンドを好む人。
  • 装着感の良さを重視する人。
  • ロック、ポップス、アニソンなど、様々なジャンルを聴く人。
  • どっしりとした厚みのある低音域が好きな人、
  • クッキリハッキリとしたサウンドが好きな人、

このヘッドホン、苦手なジャンルはほぼないと言っていい万能さです。そのうえで、高い解像感と迫力を持っているので音楽に留まらず映画もいけます

たいしょん

5万円という予算が許せれば、最高の選択肢です。

Kiwi Ears Atheiaのレビューまとめ

Kiwi Ears Atheiaは、デュアルドライバー構成ならではの洗練されたサウンド体験を提供するヘッドホンです。快適な装着感とウォールナットの高級感はかなり上質で、所有する喜びを感じられる製品に仕上がっています。

たいしょん

普段頑張っている自分への最高のご褒美に、ぜひ一度お試しください!

Kiwi Ears Atheiaの総合評価
総合評価
( 5 )
メリット
  • デュアルドライバー構成による優れた音質バランス。
  • パワフルでスピード感のある低音。
  • 滑らかで自然なボーカル表現。
  • クリアで伸びのある高音域。
  • 心地よい音場感と立体的な表現。
  • 高級感のある美しいデザインとビルドクオリティ。
  • 快適な装着感。
  • 持ち運びに便利なケース付き。
デメリット
  • リケーブルのハードルが高い可能性。
  • 楽曲によっては高音域が鋭く感じられることがある。
  • ダイナミックドライバーと平面ドライバーの音色の違いによる、わずかな違和感の可能性。
Kiwi Ears Atheiaをレビュー:ダイナミックと平面磁界のデュアルドライバーが生み出す、心地よい音場感と洗練されたサウンド

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