Linsoul Audioのクリエイティブな試みとして2019年に発足したTHIEAUDIO(シーオーディオ)、その中でもAmazonレビュー評価平均4.8(2025年1月時点)と圧倒的な輝きを放っているのが、今回紹介するHYPE 4です。
THIEAUDIO HYPE 4の主な特徴はこんな感じです
- ハイブリッドドライバー構成:2つのダイナミックドライバーと4つのSonion製バランスドアーマチュアドライバーを組み合わせたハイブリッド構成により、高精度な音響再生を実現しています。
- IMPACT²技術:独自のIMPACT²(Impact Squared)技術を採用し、アイソバリック構成の2つの10mmダイナミックドライバーが強力な低音を提供します。
- 最新のSonionドライバー:最新世代のSonion E50シリーズ「Hummingbird」デュアルウルトラツイーターバランスドアーマチュアドライバーを搭載し、優れた高音域再生を実現しています。
- カスタムオーディオケーブル:銀メッキOCCケーブルを標準装備し、音質の向上と耐久性を兼ね備えています。
- 高い装着感とデザイン:耳にフィットする形状と美しいデザインで、長時間の使用でも快適に装着できます。
結論から言えば、ウォームで聴き疲れしにくいのに高解像で音のリアリティや粒立ちがいい、限りなく理想に近いイヤホンに仕上がっていました。
実際の使用感を含め徹底レビューしていきます!
開封レビュー
まずは、パッケージを開封しながら付属品をチェックしていきます。
付属品は下記のものが揃っています。
- イヤホン本体
- キャリングケース
- イヤホンケーブル
- イヤーピース(2種類でそれぞれS/M/Lサイズ)
- 結束バンド
- クロス
イヤーピースは低反発素材のものと、一般的なシリコン素材の2種類が付属しています。
付属のキャリングケースは衝撃に強いハードケースで、THIEAUDIO HYPE 4本体を含め替えのイヤーピースやクロスなど付属品を一通り持ち運べて便利です。結束バンドが付属しており、収納時にケーブルをまとめやすいのは嬉しい部分です。
本体の外観レビュー
THIEAUDIO HYPE 4の外観ですが、とにかく美しいの一言です。僕はブルーを選びましたが、光に照らすとピンク色のラメがキラキラと輝きアクセサリーのようなおしゃれさがあります。
4BA+2DDドライバーと多くのドライバーを積んでいるのでサイズが大きくなりがちと思いきや、1BA+1DDのHIDIZS MS2とほぼ互角なほどコンパクトに抑えられています。シェルのサイズがあまりに大きいと装着時に耳が痛くなりやすいので、このサイズ感に収まっているのは素晴らしいです。
ケーブルも見ていきましょう。カスタムオーディオファイルケーブルと名付けられたこのケーブルは、4芯構造の26AWG 5N OCC(単結晶銅)銀メッキリッツケーブルが採用されています。HYPE 4発売以前のTHIEAUDIOのケーブルに比べて、さらにグレードの高いものが採用されているようです。よくある無酸素銅(OFC)よりも高純度で、より信号伝送能力に優れているので音質の向上も期待できます。
このケーブルとおしゃれなシェルの組み合わせはかなり高級感があり、お気に入りポイントです!
重さ
THIEAUDIO HYPE 4の重さは、イヤピースを含めて片耳だけで5.55g、ケーブルも込みで37.25gでした。シェル自体はかなり軽量で、装着感も良さそうです。
装着感は比較的快適
THIEAUDIO HYPE 4を実際に装着してみましたが、普段AirPodsなど小型なイヤホンばかり使っているので最初は慣れませんでした。ただ、付属のイヤピースを使う場合は普段Mの場合はSサイズを使用することで、耳にしっかりフィットするようになりました。シェル自体が軽量なので、耳への負担は少なめです。
ただ個人的に付属のイヤピースがあまり合わなかったので、Spinfitに換装しました。
シェルのどこかが耳に当たって痛いということはありませんでした!
音質はウォームなのに繊細でライブ感がすごい
実売で6万円近いイヤホンなので、まずはしっかりとしたアンプで試聴してみました。機材は僕が気に入っているヘッドホンも使えるパワーアンプのSMSL AO300。こちらにUSBでMacBookを接続し、いくつか楽曲を聴いてみました。
まず一聴して感じたのは暖かみのあるサウンドです。暖かみのあるサウンドと聞くと音がこもって聴こえると思われがちですが、むしろ逆です。音の角が取れて一つ一つの音が聴きやすくなった分、むしろ繊細な音も際立って聴こえてくるようなゆとりのある音質です。
個人的には、バラードとの相性は抜群に感じました。特に宇多田ヒカルさんの「First Love」を聴いたとき、鳥肌が立ちました。First Love導入のハミング部分、「ランランラーン」って口の動きがしっかり読み取れます。安いイヤホンだとこの部分が「フンフンフーン」って聴こえることもあり、しっかりモニターヘッドホン並みの解像性能を持ち合わせていることを感じました。そしてサビ前の一番盛り上がる部分、「あなたはどこにいるんだろう」の部分の声の響きや余韻がかなり印象に残るほどよく、ウォームな空間表現と相まって切なさを感じさせてくれました。あとは80年代のシティポップなんか聴いてもめっちゃいいですよ。
「あれっ、これってもしかして良いアンプ使ってるからかな?」と思い、MacBook Pro直付けでも音楽を聴いてみました。
いや、これMacBookに直接接続してもめちゃ音いいやん!
先程はバラードを聴いたので、今度はCreepy Nutsの「Bling-Bang-Bang-Born」を聴いてみました。いや、序盤からビートが聴いてて最高に気持ちが良いです。極端に強調された重低音ではないのに力強く、多ドラのおかげだからなのか細かな音も埋もれずに聴こえます。それにしてもこの曲、サビ部分でこんなにたくさんの楽器が鳴っていたんですね。普段AirPodsで聴くことが多いので、THIEAUDIO HYPE 4で改めて楽曲を聴くと新たな発見があります。
それでいて長時間曲を聴いても耳が疲れにくいです!
THIEAUDIO HYPE 4におすすめのイヤピース
個人的にTHIEAUDIO HYPE 4に付属のイヤピースでは少し耳に合わない気がしたので、1/24に発売したばかりの有線イヤホン向けイヤーピース、Spinfit Neoを試してみました。
モノトーンでTHIEAUDIO HYPE 4との相性も抜群。角度調整できるノズルでイヤピースが最適な位置に収まるので、装着感がかなり改善されました。音質もウォームさはそのままに、より鼓膜に音がダイレクトに届きやすくなったので音の粒立ちがかなり良くなりました。ちなみにサイズは付属のイヤピースではSにしていましたが、こちらはMでも良かったです。
せっかくいいイヤホンを買ったなら、イヤピースにもこだわってみると世界が変わります。
レビューまとめ:ウォームで聴き疲れしにくいのに解像感が高いチートイヤホン
THIEAUDIO HYPE 4は、ウォームで優しい暖かみのある音であるにも関わらず、BAドライバーも搭載しているためか各音の粒立ち感がよくかなり気持ちよくリスニングできます。個人的に「ウォームな音=高音域が引っ込んで音がこもっている」と思っていましたが、本当の意味でのウォームな音ってこんな感じなんだと再認識させられました。
多ドラのIEMって大型なモデルが多くて敬遠していましたが、HYPE 4は比較的小型で耳の形状にも合ってくれたのでぴったりでした。
長時間気持ちよく音楽を楽しみたい方は、ぜひ一度お試しください!
- シェルがおしゃれでアクセサリーしても映える
- ウォームなのに解像感が高く長時間快適に視聴できる
- 付属品が充実しており持ち運びしやすい
- ケーブルのグレードが高くリケーブルしなくてもいい音
- 付属のイヤホンでは少し装着感が合わなかった(サイズを小さめにするかSpifit Neoに変えると良い)