オンラインゲームは有線派という方も多いですが、部屋のレイアウト上無線じゃないと難しいという方も多いはず。僕もその一人です。
今回は、無線でも11,528Mbps、つまり10G通信を可能にしたトライバンドWi-Fi 7ゲーミングルーター、TP-Link Archer GE800をレビューしていきます!有線派も無線派も満足できる、ゲームに特化した機能が満載です。
- 19GbpsトライバンドWi-Fi 7: 11,528Mbps (6GHz) + 5,764Mbps (5GHz) + 1,376Mbps (2.4GHz) の超高速通信により、大容量ゲームも快適にプレイできます。
- 10Gbpsの次世代通信: 10Gbps WAN/LANポート×2 + 2.5Gbps LANポート×4搭載で、広いネットワーク帯域による高速・安定した有線接続を提供し、プレイヤーの多様なニーズに応えます。
- ゲームブースト機能: ゲームアプリ・ゲーム機・モバイルゲーム・ゲームサーバーをブーストして、ジッター・ラグ・Pingを最小化。超低遅延で安定したゲーム体験をお届けします。
- 専用のゲームパネル: 直感的で分かりやすい管理パネルからリアルタイムのインサイトデータ取得・各種設定が可能です。
- ゲーミング重視のデザイン: 最適なアンテナ配置とロケットの発射台をイメージしたマルチカラーLEDが、高品質な接続と鮮やかな雰囲気をもたらします。
- TP-Link HomeShield: 強力なウィルス対策機能がデバイスや個人情報をしっかりと保護するので、セキュリティリスクを気にせず、ゲームの世界に没入できます。
- EasyMesh互換: EasyMeshと互換性のあるルーターや中継器と組み合わせれば、お家全体をカバーする広範囲なメッシュWi-Fiを構築して快適なオンライン体験を実現します。
Wi-Fi 7の解説も含め、Archer GE800を徹底レビューしていきます!
Archer GE800の開封・外観チェック
まずは開封しながら本体や付属品をチェックしていきましょう。
付属品は下記のものが揃っています。
- ルーター本体
- 電源アダプター
- RJ45 LANケーブル
- 説明書
- リセット用ツール
Archer GE800本体の外観
Archer GE800は、「SF映画に出てくる宇宙船」と例えるとしっくり来るほど、唯一無二なかっこいいデザインになっています。翼のようになっている部分には合計で8本のアンテナが内蔵されており、広範囲に電波を届けやすくなっています。
上部を見るとスリットが設けられており、放熱性も考えられたデザインになっていました。外からは見えませんが、内部は円筒状のヒートシンクがあり効率的に熱を逃がす構造になっています。
デザインに関する解説図はこちら
サイズ
Archer GE800のサイズは、292 × 207 × 224 mmと大型です。大型と聞くと設置スペースを広く取りがちと思われるかもしれませんが、小型のコンソール機、Xbox Series Sを横向きに置けるぐらいのスペースがあれば設置できました。
参考までに、Xbox Series SとArcher GE800を並べた写真を載せておきます。
一般的なルーターより設置スペースを取るのは少しデメリットに感じるかもしれませんね。
対応する入出力端子
Archer GE800の入出力端子は、下記のものが揃っています。
- 10Gbps SFP+/RJ45コンボWAN/LANポート×1
- 10Gbps WAN/LANポート×1
- 2.5Gbps LANポート×4
- USBポート× 1
オンラインゲームをされる方に人気の10G回線の性能をフルに発揮できるよう、WANポートはすべて10Gbps仕様です。キャップを外すと、SFP+に対応したポートも使用可能です。LANポートは左上だけゲーミングLANポートになっており、ゲームの通信を最優先で処理するポートになっているためゲーム機を有線接続する場合はこちらに繋ぐとよいでしょう。
USBポートは、接続したストレージ(SSDなど)をNASとして使えるようにするもので、Macの場合Time Machineのバックアップの保存先としても使用可能です。
ハイエンド機なだけに充実していますね!
Archer GE800の特徴・使用感レビュー
実際にArcher GE800を使ってみて感じた特徴や使用感をレビューしていきます。
ゲーミングルーターらしいかっこいいRGBエフェクト
ゲーミングガジェットといえば気分を上げる派手なライティングですが、GE800はゲーミングPC並にかっこいいライティングが可能です。発光箇所はサイドのラインとスリット部分、そして正面の底部です。
TP-Linkの純正アプリ、「Tether」を使うことで発光パターンやカラーの選択が可能になっており、柔軟に対応可能です。夜間は発光しないようにする「夜モード」も搭載しており、寝室で使う場合でも寝る時だけライティングを無効化させることもできます。
ゲーム時のムードを盛り上げてくれますよ!
ゲームプレイに特化した高速化機能
Archer GE800は見た目だけではなく、ゲームに特化した高速化機能も充実しています。今回は、ゲームブースト機能を試してみました。ゲームブースト機能はゲーム向けの通信を優先して、ゲームプレイ中のラグを抑える機能です。
Tetherアプリから設定を有効化するだけで簡単に使用でき、ゲームの通信を検知したら自動で判別して通信を優先してくれます。よくWi−Fiルーターに搭載されているQoSのような感じですね。ゲームを認識すると、例えば原神などプレイ中のソフト名も表示してくれます。「ゲームセンター」というコンソール画面でも、ゲームブーストが有効になっているかを確認できます。
実際にPlayStation 5のインターネット接続診断で数値を計測してみましたが、ゲームブースト前は下り427Mbpsだったのが、ゲームブースト後は541Mbpsまで高速化されました。機能の有効化だけで100Mbps以上の通信改善が見込めたので、使わない手はないでしょう。
PlayStation 5での実測値(タップで拡大できます)
Wi-Fi 7に対応し高速で安定した通信ができる
Archer GE800は、最新規格のWi-Fi 7に対応しています。Wi-Fi 7の主な特徴は下記のとおりです。
- 最大通信速度:Wi-Fi 6(6E)の9.6Gbpsに対し、Wi-Fi 7は最大36Gbps。
- 周波数帯域:2.4GHz、5GHz、6GHzの全てのバンドを利用可能。
- 帯域幅:最大320MHz幅の通信が可能で、これにより通信速度が向上。
- 変調方式:4096-QAMを採用し、データ伝送効率が向上。
- MLO(Multi-Link Operation):複数の周波数帯を同時に利用することで、通信の安定性と速度を向上
通信速度が速くなったというのはもちろんですが、帯域幅がWi-Fi 6の倍にあたる320MHz幅になったことはかなり大きいです。 道路に例えると、通信経路がこれまで2車線だったものが4車線になり一度により多くの同時送信が行えるようになっています。
いわゆるOFDMAと言われている技術ですが、Archer GE800ではデフォルトでオフになっていますのでWeb版の管理画面でログインし、「ワイヤレス > OFDMA/MU-MIMO」の欄で有効にしておく必要があります。MU-MIMOもビームフォーミングを使った高速化技術なので、合わせて有効化しておくといいですね。
また、MLOという新しい機能にも対応しました。これは従来は5GHz帯か2.4GHz帯のどちらかでしか通信できなかったのが、2.4GHz帯+5GHz帯のように同時にリンクして通信できるようになりました。これにより、より低遅延で途切れにくい安定した通信を可能としています。
GE800では6GHz帯もMLOでまとめることが可能です。
特にオンラインゲームやビデオ会議などリアルタイムで大量の通信を必要とする作業にぴったりです。
安心の3年保証
Archer GE800に限らず、TP-Linkのルーターは3年間の保証がついています。
ルーターはほぼ毎日稼働するため故障リスクが高く、1年保証としているメーカーがほとんどです。
保証の範囲は製品の購入価格の範囲内という条件がありますが、日本メーカーで3年間という保証期間を設けているルーターはほぼありません。
また、フリーダイヤルで窓口を設けているのも安心ですね。
固定電話:0120-095-156 (通話料無料)
携帯電話:0570-066-881 (有料ナビダイヤル)
※受付時間:平日9:00~18:00、土日祝10:00〜18:00(年末年始を除く)
電波強度と速度の検証
では、ここからは実際にArcher GE800の通信速度、範囲を検証していきます。
- 使用端末:iPhone 16 Pro
- 大垣ケーブルテレビ(IPv4)1Gプラン使用
- 木造建築
- 18時に計測
- fast.comで計測(https://fast.com/ja/)
- 同時接続:32台
今回はWi-Fi 7対応のiPhone 16 Proで、MLOを選択して検証しました。18時の計測結果はこちらです。
場所 | 下り | 上り |
---|---|---|
自室 | 830Mbps | 400Mbps |
ルーターのある部屋 | 970Mbps | 550Mbps |
トイレ(1階) | 820Mbps | 410Mbps |
一つ言えることは、爆速かつ通信範囲がかなり広いということです。1階のトイレは壁で囲まれており、エントリークラスでは300Mbps出たらいい方です。それが下りで800Mbpsを超える速度が出たということで、さすがハイエンドといったところです。6GHz帯に対応したiPhoneなら、オンラインゲームがかなり快適に遊べますよ。
ゲーム用途に限らず、高画質の映画を見たりオンラインミーティングなども捗りそうです。
TP-Link Archer GE800のレビューまとめ
Archer GE800をレビューしました。
部屋の回線が1Gプランなので効果を実感できるか少し不安でしたが、1階の壁に囲まれたような通信状態が悪くなりそうな環境でも下り800Mbps以上とトップクラスの速度を叩き出してくれました。このルーターのために10G回線を契約してもいいかなと考え始めています(来年工事予定です)。
10G回線を契約していない方は、無理にGE800を購入しなくてもArcher GXE75で満足できるかなと思いますのでこちらも是非チェックしてみてください!コンパクトなので設置場所の自由でも高いです。
10Gの光回線を使っている方は、性能をフルに発揮できますのでぜひGE800をお試しください!
- 合計19Gの高速通信が可能
- ゲームブースト機能で超低遅延のゲーム体験ができる
- ゲーミングルーターらしいRGBエフェクトが楽しめる
- 高性能アンテナ搭載で通信範囲が広い
- ゲーム専用LANポートで快適なゲームプレイができる
- 一般的なルーターよりも設置スペースを広く取ってしまう