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SHANLING H5 レビュー|サブスクも高音質に!有線も無線もハイレゾに対応したヘッドホンアンプ

SHANLING H5レビュー

この記事では、オーディオメーカーのSHANLINGの最新ヘッドホンアンプ、H5をレビューします。

最近はAmazon MusicやSpotifyなど、サブスクで音楽を聴く機会が増えています。なのでプレイヤーはほぼスマートフォンかPCで、以前のようにウォークマンのような音楽専用プレイヤーを使用する機会が減りました。

ただ、スマートフォンやPCでもより良い音質で聴きたいというニーズがあり、そのような場合に外付けできるヘッドホンアンプはかなり手軽で便利です。

今回紹介するSHANLING H5は、サブスク全盛期だからこそ使ってほしいヘッドホンアンプです。USB-Cケーブル1本で接続できますので、PCやスマホ、タブレットとの相性も抜群。しかもBluetoothレシーバーとして使えばハイレゾ級の高音質コーデック、LDACで通信できますのでワイヤレスでも楽しめます。

たいしょん

SHANLING H5をしばらく使ってみましたので、メリットやデメリットを含め徹底レビューしていきます。

SHANLING H5
総合評価
( 4.5 )
メリット
  • 有線でも無線でもハイレゾ級の音質を楽しめる
  • 上位機種と同じ素材を使用し高級感がある
  • 光デジタル入力 / 同軸デジタル入力/ 3.5mm / 4.4mm /RCA 出力など機能が充実
  • SDカードによるローカル再生ができる
  • 3.5mmシングルエンドで12.5時間・4.4mmバランスで8時間の長時間駆動バッテリー
デメリット
  • iPhoneとの接続ではSBCで接続されることが多い
  • 持ち運び用には少し大きく重い

この記事はSHANLINGの正規代理店であるMUSIN様より製品提供いただき作成しています。

タップできるもくじ

SHANLING H5の特徴

SHANLING H5の主な特徴、仕様、付属品を下記にまとめました。

  • ハイエンドモデル「H7」と同様の航空機グレードのアルミニウムシェルを採用しよりコンパクトに。
  • MicroSDカードスロットを採用しローカルファイル再生機能を搭載。
  • リモートコントロール用アプリケーション「EddictPlayer」をインストールしたスマートフォンでライブラリへのアクセスができる。
  • AKM社製DACチップ「AK4493SEQ」をデュアル構成で搭載。
  • TEXAS INSTRUMENTS社製「TPA6120A2」をアンプ回路に採用。
  • ハイエンド機に並ぶ XMOS製「XU316」を搭載。
  • 4.4mmバランス出力と 3段階のゲインコントロールに対応。
  • Bluetoothレシーバー機能搭載。
  • 日本オーディオ協会より「Hi-Res Audio」及び「Hi-Res Audio Wireless」認証を習得。
機能イメージ
たいしょん

有線ではDSD、無線ではLDACと両方でハイレゾ音楽を楽しめます。

外観レビュー

外観は航空機グレードのアルミで、かなり剛性のあるデザインです。ボディにMQA、ハイレゾ認証のマークがあり、シールではなくガラスの埋め込みのため使っていてシールが剥がれる心配もなさそうです。

SHANLING H5

フロントには左側にCONTROLノブ、右側にVOLUMEノブがあります。モード切替はCONTROLノブをクリック、電源のオノフはVOLUMEノブをクリックします。ヘッドホンジャックは3.5mm(アンバランス)4.4mm(バランス)に対応しており、幅広い機材に対応可能です。

SHANLING H5

背面にはLINE OUT、同軸入力、USB-C(データ入力用と充電用)、micro SDカードスロットが搭載されています。アクティブスピーカーや据え置きのプリメインアンプとの接続もでき、ヘッドホンの使用だけにとどまらない機能性です。

SHANLING H5

サイズ

SHANLING H5のサイズは102×85×25mmと、片手で楽につかめるほどコンパクトです。iPhone 14 Proと並べましたが、高さがiPhone 14 Proより短くバッグにも収納しやすいサイズ感でした。

重さ

SHANLING H5の重さは実測値で271.41gでした。レンズ一体型のコンパクトデジカメぐらいの軽さなので、片手で楽に持てます。

別売りケースでドレスアップができる

SHANLING H5は別売りのケースを使うことで、おしゃれにドレスアップができます。PUレザーで質感もよく、滑りにくくなるので持ちやすいです。小キズを防げるため、長くきれいに使いたい人や使わなくなって売りに出した時になるべく高く売りたい方はケースも合わせて手に入れておきたいですね。

SHANLING H5の別売りケース
SHANLING H5の別売りケース

SHANLING H5の使用感レビュー

SHANLING H5を、下記のシチュエーションでそれぞれ使用してみました。

  • MacBookでUSB-C接続
  • iPhoneでBluetooth接続
  • SDカードでローカル再生
  • RCA出力でプリメインアンプ経由でスピーカーに出力
たいしょん

3.5mmアンバランスと4.4mmバランス接続での音の違いなど、徹底レビューしていきます。

MacBookと接続して再生

まず、MacBookと接続して音楽を再生してみました。MacBookとSHANLING H5の接続には、SHANLING H5に付属していたUSBケーブルが使えます。

MacBookとSHANLING H5を接続
モードはUAC2.0に切り替える

まずは、3.5mmミニステレオプラグに接続してアンバランス接続を試してみます。検証に使用するヘッドホンは、プロが音楽制作でも使用するaudio-technica ATH-R70xを使用します。

SHANLING H5にアンバランス接続

まず一聴して感じたのは、音の線が太い温かみのある音質ということです。クラシック音楽やEDMなど様々な楽曲を聴いてみましたが、スピード感のある楽曲よりクラシックやジャズ音楽のような重厚感のあるゆったりした楽曲と相性がいいと感じました。

YouTube Music経由で音楽を聴いているのでハイレゾ音源ではないのですが、それでもMacBookのイヤホンジャックとは月とスッポンなぐらい立体感のある音を奏でてくれます。

次に、4.4mmでバランス接続を試してみました。R70xでも、ケーブルをバランス接続対応のものに変えることでより音質を高めることができます。

SHANLING H5にバランス接続
たいしょん

あれっ、バランス接続だとAVアンプで音場補正した時みたいに音の定位がめちゃいい

実は4.4mmバランス接続はSHANLING H5が初めてで、最初はアンバランス接続と対して変わらないだろうと考えていました。しかし、アンバランス接続だと少しステージが狭く感じた音場がバランス接続では広く感じ楽器の音の鳴る位置がしっかり認識できるほど定位が良く感じました。

アンバランス接続時よりパワーも出て、100%でちょうどいいぐらいの音量も20%ぐらい絞って聴きました。バランス接続を試したことのない方も、しっかり違いが分かるのでぜひ試してほしいです。

SDカードにDSD音源を入れて再生

SHANLING H5はSDカードを入れることでローカル再生が楽しめるので、DSD音源の再生を実際に試してみました。

DSDとはDirect Stream Digital(ダイレクト・ストリーム・デジタル)の略称。音声をデジタル化する方式の1つで、音の細かいニュアンスの忠実な再現を目指して開発されました。アナログ・レコードのような滑らかさと、デジタルならではの透明度を合わせ持ちます。特に原音にこだわるクラシックやジャズの分野で大きな注目を浴びています。 

mora

Macでは有料ソフトが必要なDSD音源もSDカードに入れるだけで楽しめるのでAppleユーザーには助かります。

背面のmicro SDカードリーダーに差し込む
DSDファイルを再生するとモニターに「DSD64」と表示される

音楽の再生停止は、VOLUMEノブをクリックして操作可能です。その他に左側のCONTROLノブを回せば曲送りもでき、ボタンが少なくてもしっかり音楽プレイヤーの操作性を損なうことなく音楽を楽しめます。

VOLUMEノブをクリックして音楽の再生・停止ができる

楽曲は「マーラー:交響曲 第1番 「巨人」 第3楽章冒頭部」を選びました。ホルンやコントラバスがメインのクラシック音楽ですが、コントラバスの重厚な音やホルンの金管楽器独特の響きもかなりリアルに再現されました。DSD音源はアナログ録音に限りなく近いデジタル方式なので、音の細かいニュアンスを忠実に再現して再生できます。

たいしょん

SHANLING H5の高音質技術をフルに活用したいなら、DSD音源で聴きたいですね。

iPhoneとBluetooth接続をして再生

次に、iPhoneとBluetooth接続をしてみました。

SHANLING H5のモード切替で「BT」を選択すると自動的にBluetoothペアリングモードになるので、iPhone側でBluetooth設定を開きペアリングをするだけで接続できます。

SHANLING H5とiPhoneをペアリングする際の画面

iPhoneとの接続では、高音質なBluetoothコーデック、AACで接続できますのでSBCより少ない遅延かつ高音質で楽しめます。

実際にBluetooth接続した状態で音楽を聴いてみましたが、USBの有線接続と遜色ないほど良い音質で楽しめました。Bluetooth接続時は「サーーーーッ」というホワイトノイズが流れやすいですが、SHANLING H5ではほとんど気にならないほどノイズが少なかったです(ATH-R70xが470Ωと高いインピーダンスなのもノイズが少なく感じる要因かもしれません)。

また、Bluetooth接続時はiOS・Android対応の「Eddict Player」アプリを使用してSyncLink機能でスマートフォンをリモコンとして使用可能です。

このときSHANLING H5のモードを「BT」ではなく「TF Card Mode」に切り替える必要があります。

スクロールできます
Eddict Player
SyncLinkで接続された状態
Eddict Player
SDカード内の楽曲をスマホで確認できる
Eddict Player
ゲインやフィルターの設定など詳細に操作できる
たいしょん

SHANLING H5本体だけでは操作しづらいので、リモコン機能はかなり便利です!

RCA接続でスピーカーに出力

SHANLING H5は背面のRCA出力端子からケーブルをアクティブスピーカーやプリメインアンプに繋げば、スピーカーへの出力が可能です。

プリメインアンプにRCA接続しパッシブスピーカーに出力

例えばプリメインアンプ側にUSB-C接続端子がなかったり、SHANLING H5に入っているSDカード内の音楽をパッシブスピーカーで再生するのに便利です。

背面にRCA入力の端子があるプリメインアンプなら使用可能
たいしょん

音質は接続するアンプに依存しますが、イヤホンやヘッドホン以外の使い方もできるので便利ですね。

メインの出力端子にあたる【H5:3.5mm、4.4mm】にヘッドホンなどが接続されている場合、背面のRCA出力からは音声を出力することができません。

RCAケーブルは付属していないので、スピーカーでも使いたい方はAmazonなどで安く購入するといいでしょう。

SHANLING H5のデメリット

SHANLING H5を使っていて感じたデメリットは下記の2点です

  • iPhoneとの接続ではSBCで接続されることが多い
  • 持ち運び用には少し大きく重い

iPhoneとの接続ではSBCで接続されることが多い

iPhoneは高音質なBluetoothコーデックであるAACに対応していますが、SHANLING H5と接続するとSBCで接続されることが多いです。

SHANLING H5の画面に「SBC」と表示されている
たいしょん

できれば常にAACで接続されてほしいですね。

持ち運び用には少し大きく重い

自宅で気軽に使う分にはいいのですが、外出先で使うには少し大きく重いです。

できれば外出先用にSHANLING UP5のようなより軽いヘッドホンアンプをサブで持っておくと、使いやすいと思いました。

SHANLING H5をおすすめできる人

SHANLING H5をおすすめできる人は、以下のような方です。

  • サブスク音楽をより高音質に楽しみたい。
  • バランス接続で定位のいい音楽体験を試したい。
  • ワイヤレスでも高音質に音楽を楽しみたい。

僕は普段DSDではなくサブスクの圧縮音源を聴いていますが、SHANLING H5は圧縮音源でも十分高音質に再生してくれます。解像感重視の刺さる音質ではなく、程よい空気感を持った柔らかな音質なので長時間音楽を聴いていても疲れにくいです。

たいしょん

仕事で疲れて帰ってきたあとに、ジャズやクラシックをSHANLING H5で楽しんだらかなりリラックスできると思います。

SHANLING H5はサブスクで音楽を聴いている人にぜひ使ってほしいアンプ

SHANLING H5をレビューしました。結論としては、サブスクで音楽を聴いている人にぜひ使ってほしいアンプです。

スマホ中心で高音質なプレイヤーを使わなくなってきたからこそ、外付けのアンプでサブスク音楽を楽しめば大好きなアーティストの息遣いや背景に隠れた細かい音まで聴こえて新たな発見があります。

たいしょん

サブスクとセットでぜひ使ってみてください!

SHANLING H5
総合評価
( 4.5 )
メリット
  • 有線でも無線でもハイレゾ級の音質を楽しめる
  • 上位機種と同じ素材を使用し高級感がある
  • 光デジタル入力 / 同軸デジタル入力/ 3.5mm / 4.4mm /RCA 出力など機能が充実
  • SDカードによるローカル再生ができる
  • 3.5mmシングルエンドで12.5時間・4.4mmバランスで8時間の長時間駆動バッテリー
デメリット
  • iPhoneとの接続ではSBCで接続されることが多い
  • 持ち運び用には少し大きく重い
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