この記事は、これからミラーレス一眼カメラを購入ご検討の方を対象にしています。
ミラーレス一眼は、その名の通りセンサー前にミラーがないためセンサーがむき出しです。そのため、大きな弱点があります。それは、センサーにホコリが非常につきやすい構造ということです。
その傾向はセンサーサイズが大きくなるにつれて顕著になり、例えばSONYの大人気機種、a7Ⅲもかなりホコリがつきやすいという記事をよく見ました。
ミラーレスはセンサーがむき出しの構造、当然ホコリも付きやすいので、企業もその弱点をどう克服しようとしているか当然考えているはずですよね。そこで感じたのは、センサーにホコリなどのゴミが付着しにくいミラーレス一眼カメラはどれなのかということです。
ブロアーでホコリを除去したりして取れれば問題ないのですが、その方法では余計にホコリが付着する可能性もある、というかそもそも写真撮影を純粋に楽しみたいのにセンサーにホコリが付いているかどうかを気にしなきゃいけないのってなんかナンセンスじゃないですか?
そこで今回は、ミラーレス一眼カメラの中でもセンサーにホコリがつきにくいカメラを厳選してご紹介します。
- SSWFがついているOLYMPUS OM-D・PENシリーズ
- SSWFがついているPanasonic LUMIXシリーズ
- 電源オフ時にシャッター幕が降りるCanon EOS Rシリーズ
- SSWFのような機能がついているSONY a7SⅢやa1
OMDS OLYMPUS OM-D・PENシリーズ
まず、OMDSのオリンパスブランドのミラーレス一眼は全般にセンサーゴミがつきにくいです。
https://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/375318.html
なぜならば、特許技術のSSWF(スーパーソニックウェーブフィルター)を搭載しているからです。SSWFとは、30,000回/秒以上で振動させてゴミやホコリを瞬時に除去する機能です。この技術は、現状オリンパスとPanasonic機の一部でしか搭載されていません。
https://www.olympus-imaging.jp/product/dslr/em1x/feature.html
また、オリンパスは昔から「ホコリ除去の前に、影が出にくいシステム」を考えているため、そもそもセンサーにホコリが付着したとしても目立ちにくくなるよう設計されています。
撮像面とホコリの距離をなるべく離せば影は薄くなる。そこで、撮像素子とローパスフィルターの前方に、ホコリを止める透明なフィルターを設置すれば良い。しかも、そのフィルターから撮像素子までを完全にシーリングし、さらにそのフィルターが超音波で振動し、画像に写りこむホコリを除去すればなお良い。
https://dc.watch.impress.co.jp/cda/other/2004/12/15/617.html
僕も3年オリンパスのミラーレス一眼カメラを使用していますが、ホコリの付着で悩んだことは一度もありませんでした。
Panasonic LUMIXシリーズ(G100・S5以外)
パナソニックのLUMIXも、センサーダストに強いカメラとして知られています。なぜなら先程ご紹介したオリンパスと同等のSSWFを使用しているからです。マイクロフォーサーズ規格で連携している両者は、ストロボなどアクセサリーを共用できたり、レンズも共用できるので使い分けている方も多いのではないでしょうか。
ただし、同等のSSWFを積んでいてもオリンパスのほうがやや調整に優れておりよりセンサーゴミがつきにくいという情報もありました。
https://blog.goo.ne.jp/igalogia/e/1d7379e4fa9a65e9bee372ce287adbe5
SH5の場合、下記のように書かれていました。
約80,000回/秒の超音波振動を発生するスーパーソニックウェーブフィルター(SSWF)を設置
https://panasonic.jp/cmj/dc/g_series/gh5/toughness.html
https://panasonic.jp/cmj/dc/g_series/gh5/toughness.html
しかし、このSSWFを搭載していない機種もあります。知る限りでは、現行機種では「G100」とフルサイズ一眼の「S5」にはSSWFが搭載されていないことが分かっています。
S5には「センサーシフト式」というアンチダストシステムがあり、こちらは手ブレ補正機構を利用してホコリを落とすのですが、SSWFより効きが悪いことで知られています。
https://panasonic.jp/dc/products/g_series/g100.html
https://panasonic.jp/dc/products/s_series/s5.html
LUMIX S5のレビューを見ると、確かにホコリがつきやすいというレビューをよく見かけます。実はSSWF搭載の機種は、電源をオンとオフにしたときに自動で作動してホコリを振るい落としてくれているんですよね。その機構すら省かれているので、当然センサーにゴミがつきやすいです。
他にも、撮像センサーにゴミがつきやすいのか、はたまた落ちにくいのかは分からないけれど、センサーゴミはかなりつきやすい印象です。
https://dc.watch.impress.co.jp/docs/review/newproduct/1289582.html
実は僕もLUMIX S5を中古で購入しているのですが、絞ると3箇所ぐらいホコリが見つかりました。しかもブロワーでも取れない曲者です。
https://dc.watch.impress.co.jp/docs/review/newproduct/1289582.html
Canon EOS Rシリーズ
EOS Rシリーズも、センサーゴミがつきにくい構造を採用しています。SSWFのような機構を搭載しているのではなく、電源オフ時にシャッターが閉じているのでレンズ交換時に物理的にホコリが入り込みにくい設計になっているからです。
なるほど、ミラーがなくてホコリが付きやすいなら、ミラーの代わりになるシャッター幕を閉じればセンサーがむき出しにならずに済むというアイディアですね。
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1810/27/news017.html
ただし、エントリーモデルのEOS RPはこの機構が搭載されていませんので、センサーダストが付きやすいです。
SONY a7SⅢ・a1
Youtuberの間でも大人気の機種、SONY a7SⅢやフラグシップモデルのa1もセンサーダストに強いミラーレス一眼カメラです。
SONYは2013年からOLYMPUSと技術提携していますので、SSWFに近い機能もSONY機の一部に組み込まれています。「SSWFに近い機能」と言ったのは、SSWFと機能に書いていないからです。OEM供給でしょう。
https://digicame-info.com/2013/07/post-490.html
イメージセンサーの前面に搭載したフィルターが、70,000回/秒以上の超音波で振動。フィルターガラス面の揺動方法を変更することで、付着したゴミやほこりを効率的に除去します。静止画はもちろん、レタッチ作業への影響が大きい動画撮影時も安心してレンズ交換を行えます。
https://www.sony.jp/ichigan/products/ILCE-7SM3/feature_7.html
https://www.sony.jp/ichigan/products/ILCE-7SM3/feature_7.html
ちなみにa7ⅢやAPS-Cのa6000シリーズは「センサーシフト式」で上記のアンチダスト機構より弱いです。
まとめ
センサーダストがつきにくいカメラが欲しい場合、以下の4社から選択すれば間違いないでしょう。
- SSWFがついているOLYMPUS OM-D・PENシリーズ
- SSWFがついているPanasonic LUMIXシリーズ
- 電源オフ時にシャッター幕が降りるCanon EOS Rシリーズ
- SSWFのような機能がついているSONY a7SⅢやa1