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【S.M.S.L AL200 レビュー】MacやiPadでピュアオーディオ!USB-CやBluetooth入力に対応するコンパクトなデジタルアンプ

S.M.S.L AL200

この記事では、ハイレゾ対応かつコンパクトな据え置きデジタルアンプ、S.M.S.L AL200をレビューします。

S.M.S.L AL200購入の動機は、パッシブスピーカーでよりコンパクトなシステムで使いたかったことがきっかけです。AVアンプを3台所有していますが、サイズがかなり大きく夏場で発熱も高いため、できればコンパクトなD級アンプでと考えていました。SONOS AMPが有力候補でしたが、入力端子が貧弱で汎用性が低いと判断し候補から外しました。

S.M.S.L AL200を実際に使ってみて、下記の5点が特に気に入っています。

  • シンプルなデザインでコンパクトなのでデスクに設置しやすい。
  • コンパクトにもかかわらずパワフルな音。
  • 発熱が少ない。
  • USB-C対応でMacやiPadとの相性も良い。
  • ヘッドホンも使える。

S.M.S.L AL200に搭載されているCirrus Logic社の「CS43131」DACチップは、過去にレビューしたiBasso DC03PROと同じものです。DC03PROのアタック感のある硬質な音が好みで、かつ発熱が少なかった印象があったので信頼しているDACチップでした。

たいしょん

S.M.S.L AL200を実際に使ってみましたので、外観デザインや機能を中心に徹底レビューしていきます!

S.M.S.L AL200
総合評価
( 4.5 )
メリット
  • コンパクトでシンプルな外観なのでデスクに置きやすい。
  • スピーカーもヘッドホンも使える。
  • USB−C、RCA、光ファイバーなど多彩な入力に対応。
  • コンパクトなのに165W+165W(4Ω)の高出力
  • リモコン付きで操作しやすい
デメリット
  • ディスプレイの表示が簡易的すぎて分かりにくい
  • Macで無音時にたまに「ポツッ」というノイズが入る
タップできるもくじ

S.M.S.L AL200の特徴

S.M.S.L AL200の主な特徴・仕様・付属品を下記のタブにまとめました。

  • ハイパワーオーディオアンプ: インフィニオンの新型アンプIC「MA5332MS」を搭載し、「MERUS」アンプ・シリーズを採用。165Wの高出力で高音質と優れたオーディオ性能を実現。
  • 高性能オーディオDAC: Cirrus Logic社の「CS43131」DACチップと「XMOS XU316」プログラムを使用。PCM 768kHz/32bit、DSD256のDSDネイディブ再生、MQAデコード、およびMQA-CDに対応。
  • ヘッドホンアンプ搭載: 6.35mmヘッドホン出力端子を持ち、高性能ヘッドホンアンプで高音質音楽が楽しめる。
  • Bluetooth5.0入力対応: 15メートルの最大転送距離で、様々なBluetooth機器からの音楽再生が可能。
  • 多機能デジタル設定: 複数のフィルターモード、出力モードの選択、SMSL特許のSDB効果、EQ調整、低音/高音補正、画面の明るさ・表示オフ設定、ボリューム調整、リモコン対応などの機能を持つ。

外観デザイン

S.M.S.L AL200は、継ぎ目の少ないシンプルなデザインのアンプです。フロントパネルはヘアライン加工され、光の反射によって模様が変わるのはおしゃれですね。

S.M.S.L AL200
ヘアライン加工されたフロントパネル
S.M.S.L AL200
ハイレゾ認証のシール
S.M.S.L AL200
ボリューム調整やモード切替ができるノブ

底は4点にゴム足があり、インシュレーターの役割をしています。

S.M.S.L AL200

各入力ポート・接続端子

入力ポートは、下記の4点が揃っています。

  • USB-C
  • 光ファイバー
  • 同軸
  • ステレオRCA端子(金メッキ仕様)

なお、BluetoothアンテナもあるためBluetoothによる入力にも対応しています。

出力ポートは、下記の2点が揃っています。

  • 2chステレオスピーカー出力 (バナナプラグ対応金メッキ端子)
  • 6.35mmヘッドホン端子
S.M.S.L AL200の背面
背面のポート
たいしょん

USB-C対応なので、Macでパッシブスピーカーが使いやすい構成ですね。

サイズ

S.M.S.L AL200のサイズは高さ41mm×幅210.5mm×奥行き198mmです。接地面積はiPad Pro 12.9インチよりコンパクトで、デスクの上に置いてもスペースをあまり取りません。

S.M.S.L AL200とiPad
S.M.S.L AL200とiPad Pro 12.9インチを並べた様子

S.M.S.L AL200の魅力

S.M.S.L AL200を使っていて感じた魅力をまとめます。

薄型で設置しやすい

まず、サイズがコンパクトでデスクに設置しやすい点がお気に入りです。他のデスクでは大きなサイズのAVアンプを載せていますが、デスクの1/6を専有するサイズなのでちょっと困っていました。S.M.S.L AL200はデスクシェルフの下に忍ばせておけるコンパクトさなので、かなり助かっています。

S.M.S.L AL200はデスクシェルフ下にも置けるコンパクトさ
たいしょん

デジタルアンプはアナログアンプよりコンパクトにできるのでいいですね。

パッシブスピーカーもヘッドホンも使える

S.M.S.L AL200は、2chのスピーカー出力と6.35mmのヘッドホン出力があるため、スピーカーもヘッドホンも使えます。しかもこのコンパクトさで出力は165W+165W(4Ω)と高いので、スピーカーをパワフルに鳴らせますよ。

バナナプラグでスピーカーを接続した状態
たいしょん

Macで使うのに追加で最低限必要なものは下記の3点です。

  • USB-Cケーブル
  • スピーカーケーブル
  • パッシブスピーカー

スピーカーケーブルは、日本製で品質がよく価格も手頃なカナレを使っています。

スピーカーも2万円台のもので揃えれば、コストパフォーマンスが高いですね。

ソニー(SONY)
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ヘッドホン端子はステレオミニプラグではないのでアダプターが必要な場合が多いですが、例えばモニターヘッドホンなどあらかじめ6.35mmのプラグがあれば問題ないです。

ヘッドホンをS.M.S.L AL200に接続した状態

音質もよく低ノイズ

肝心な音質ですが、個人的にかなりいいと感じています。まず、懸念していたUSB入力でのノイズですがかなり少ない方だと感じました。海外のレビュー動画で「USBとBluetooth入力ではノイズが気になった」というコメントがあったので心配していましたが、スピーカーに耳を近づけても僕の場合はほぼノイズが聴こえませんでした。

音の傾向は「高解像かつスッキリした音」で、何も設定していない標準の状態では中音域から高音域にかけて情報量が多く、膨らみすぎないタイトな低音が心地よく感じました。音場補正機能のある手持ちのAVアンプに比べると少しステレオ感(音の分離感)が弱い気もしましたが、「このコンパクトなボディからこんな音が出るのか」と感心するほど良かったです。

S.M.S.L AL200とPolk Audio R100のセット
たいしょん

僕みたいな素人には十分すぎるほどいい音に感じました。

便利なリモコン付き

S.M.S.L AL200は、便利なリモコンが付いています。映像コンテンツを見る時はモニターから離れるため、ボリューム調整やモード切替のためだけにわざわざアンプ本体を触るのは面倒ですよね。

リモコンを使えば、ボリュームの調整、消音、アンプの電源オンオフ、モード切替などすべての機能を操作可能です。

S.M.S.L AL200のリモコン
S.M.S.L AL200のリモコン

電池は付属していないため、単4の乾電池が必要です。

リモコンの電池は単4

モード切り替えで様々なフィルターやイコライザーが楽しめる

S.M.S.L AL200は、5種類のデジタルフィルターと8つのプリセットイコライザー機能があり音の変化を楽しめます。びっくりしたのがNOS(Nonoversampling)に対応していたところです。NOSのためにDACを自作する人もいるほど、この価格帯のアンプへの搭載は珍しかったりします。

NOSとは元のデータを一切加工することなく、そのままアナログ信号に復元すること。

簡単に言うと、ハイレゾ音源など情報量の多い音源で高音質なまま再生が可能です。実際にFL5(NOS)に設定して音楽を聴いてみましたが、音が若干アナログな滑らかな音になったように感じました。

フィルターを設定している様子
各フィルターのレベル(引用元:S.M.S.L公式サイト

また、イコライザーはマニュアルとプリセットの2種類で調整可能です。

イコライザー設定の様子

ディスプレイの表示とイコライザーの内容は下記のようになっています。

ディスプレイの表示内容
E0Direct
E1Tone
E2SDB(特許取得の音響効果)
E3Bass
E4Super Bass
E5Rock
E6Soft
E7Clear
EQメニューの種類
たいしょん

自分好みの音質がわからない方は、プリセットから設定すれば良さそうですね。

マニュアルイコライザーでは、高音と低音をそれぞれ調整可能です。それぞれ-9から9まで調整できます。

高音のEQメニューの調整
低音のEQメニューの調整

S.M.S.L AL200のデメリット

S.M.S.L AL200を使っていた感じたデメリットは、下記の2点です。

ディスプレイの表示が簡易的すぎて分かりにくい

慣れれば問題ないのですが、S.M.S.L AL200本体のディスプレイの内容が簡易的すぎて分かりにくいのはデメリットに感じています。下記の表示は「Bluetoothモード」を表しているのですが、個人的に「t」の文字だと認識するのに時間がかかりました。

「bt」と表示されている
たいしょん

AVアンプに慣れすぎているというのもありますね。

ただ、慣れれば問題ないですし、ディスプレイのコストカットをした分音質に関わる部分は妥協せずコストを掛けたという見方もできます。仮に有機ELディスプレイにしても電磁波によるノイズの処理でよりコストが跳ね上がったりしますし、妥当な線かなと感じました。

カラー液晶がいい場合は、ヘッドホン出力はありませんがSMSL AO200という機種もありますのでこちらも検討してみてください。

Macで無音時にたまに「ポツッ」というノイズが入る

S.M.S.L AL200をMac miniに接続して使っているのですが、無音時にたまに「ポツッ」というノイズが入ります。断続的な「サーーーッ」というホワイトノイズはほぼ気にならず、何のタイミングでポツッというノイズが入るのか気になりました。

たいしょん

動画再生時は気にならないので、無音でアンプがスリープするタイミングとかかもしれません。

S.M.S.L AL200をおすすめできる人

S.M.S.L AL200をおすすめできる人は、MacやiPadで気軽に本格オーディオを楽しみたい方です。もちろんWindowsやAndroidでもUSB-Cで接続できますので、Apple製品意外のユーザーも使いやすくなっています。

パッシブスピーカーに対応し、USB−Cケーブルで接続可能、ヘッドホン出力にも対応しさらに3万円台となるとS.M.S.L AL200ぐらいしかありません

たいしょん

コスパよくピュアオーディオの世界を楽しみたい方は、入門としておすすめのアンプです。

S.M.S.L AL200のレビューまとめ

S.M.S.L AL200をレビューしました。

デザイン性がよく機能も十分という理由で試聴せず購入しましたが、結果としてかなり満足しています。AVアンプからのダウンサイジングで、USB−Cケーブルで気軽にガジェットを接続できるようになったので今後より活用の幅が広がりそうと感じました。

たいしょん

音へのこだわりが強いAppleユーザーの方は、ぜひお試しください!

S.M.S.L AL200
総合評価
( 4.5 )
メリット
  • コンパクトでシンプルな外観なのでデスクに置きやすい。
  • スピーカーもヘッドホンも使える。
  • USB−C、RCA、光ファイバーなど多彩な入力に対応。
  • コンパクトなのに165W+165W(4Ω)の高出力
  • リモコン付きで操作しやすい
デメリット
  • ディスプレイの表示が簡易的すぎて分かりにくい
  • Macで無音時にたまに「ポツッ」というノイズが入る
S.M.S.L AL200

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