昨年9月に、RICOH GRⅢを購入しました。これまで使用していたGRより、以下の点で進化を遂げているモデルです。
- 3軸対応のボディ内手ブレ補正「SR」の搭載
- 最短6cmの撮影距離
- タッチディスプレイ搭載
- 有効約2424万画素のAPS-C CMOSセンサー
- ボディサイズの小型化
- 0.8秒という高速起動
- USB Type-C端子で充電・データ転送可能
- スマートフォン連携可能
- 像面位相差検出とコントラスト検出のハイブリッドAF
今までRICOH GRを使っていて欲しかった機能ばかり、流石に買わないわけにはいきませんでした。
今回は約1年使用してきて、改めてRICOH GRⅢはどうだったのかをレビューしていきたいと思います。
- RICOH GRの良さをそのまま受け継いでいる安心感
- RICOH GRの不便さを解消しより使いやすくなった
- ボディは大きくなってもいいのでバッテリー持ちだけ改善してほしい
RICOH GRの良さをそのまま受け継いでいる安心感
まず1年間使っていて、長年使っているRICOH GRの良さをそのまま受け継いでいる点に安心しました。RICOH GRの良さは、総じて「撮りたい時に撮れるところ」だと感じています。
その良さを作り出している原因は、まず持ち運びやすいところです。持ち運びやすいことで、圧倒的シャッターチャンスに巡り合うことができます。
カメラは持っていなければ撮影できません。それは当たり前のことですが、非常に大事なことです。なぜならカメラを持ち運んでいなければ撮りたい時に撮れないから。シャッターチャンスはいつめぐってくるか分かりません。
RICOH GRはコンデジなので、いつものバッグに入れておいてもかさばりません。荷物があまり入らないボディバッグにも、忍ばせておくことができます。そうすると、一眼では撮れなかったであろう撮影チャンスが多くめぐってきます。
例えばたまたま寄った道の駅で、色鮮やかな花が咲いていました。スマホでも撮れなくはないですが、花の持つ色の鮮やかさを出すには一眼で撮影したいです。そんな時RICOH GRⅢで撮影しました。
また、朝の散歩では首からRICOH GRⅢを下げて歩いています。持ち運びやすい、つまり軽量でかさばりにくいので、首から下げていいても気になりません。RICOH GRは昔からストラップ穴が3つあり、縦方向にもかけられるので気に入っています。
田植えの季節、スカッと晴れた空を水を張った田んぼが映し出していました。コントラストが高かったので結構黒つぶれしていると思ったのですが、RAW現像でシャドーを持ち上げてみるとかなり色情報が復元されてきたのでびっくりしました。スマホではここまでキレイには撮れなかったと思います。
2つ目の良さは、起動時間の速さです。初代APS-CのRICOH GRでは1秒で起動しましたが、RICOH GRⅢは0.2秒縮めて0.8秒の起動時間になりました。
スナップ撮影でライバルになるのはFUJIFILMのX100Vになると思いますが、キャップを外す手間は若干面倒です。しかもRICOH GRより大きくかさばります。起動時間の速さ、持ち運びやすさは、ストレスのない撮影体験に大きく影響していると感じています。
RICOH GRの不便さを解消しより使いやすくなった
初代のRICOH GRはデザイン含めかなり気に入っていますが、RICOH GRⅢはおそらくユーザーの声を聞いてかなりの不満点を解消してきたモデルに感じています。
その一つが手ブレ補正です。3軸で3.5段分の手ブレ補正を搭載しているということで一眼には及ばないと感じていましたが、広角レンズだからなのかかなり効いてくれる印象です。
初代のRICOH GRは手ブレ補正がついていなかったので、手ブレを防ぎたかったらシャッタースピードを上げるしかありませんでした。だから下記のような写真は、どこかに置いて撮影するしかありませんでした。
しかし手ブレ補正が搭載されたことで、下記のように暗い場所でもシャッタースピードを上げずに撮影できるようになりました。だいたい1/15ぐらいのシャッタースピードで適当に撮影してもぶれません。
次にAF性能の向上です。今作では「像面位相差検出とコントラスト検出のハイブリッドAF」を採用し、さらにディスプレイをタッチすることでAF位置を決められるタッチAFにも対応しました。
RICOH GRは今まで暗所のAFがかなり弱く、何度も迷って決まったピントがずれていたりかなり不満でした。しかもピントの位置も決めづらいので、スマホや一眼のほうが撮影しやすかったです。その不満が今回のRICOH GRⅢで解消され、かなり快適にスナップ撮影できています。
例えば薄暗い店内で様々な被写体がある中特定の被写体だけにピントを合わせたい時、タッチAFでピント位置を決め同時にハイブリッドAFで素早くピントを合わせるという今までのRICOH GRではやりづらかったことが簡単にできます。
GRⅢで夜景に挑戦した記事がありますので、こちらもごらんください。
そして最短撮影距離が6cmになり、これまでより4cm寄れるようになったマクロモードもかなり便利に感じています。最短撮影距離が10cmだったRICOH GRは、物撮りには不向きでした。
RICOH GRⅢになって、より寄れるようになった+タッチAFでピントを決められるので、小さな花の撮影や猫の顔アップの写真など、撮りたいと思える被写体が大きく増えました。
ボディは大きくなってもいいのでバッテリー持ちだけ改善してほしい
正直なところ、あと改善してほしいところはバッテリー持ちです。撮影可能枚数約200枚は流石に少なすぎます。予備のバッテリーがなければ、旅行などでは少し厳しいです(旅行では一眼も持っていきますが)。
正直ボディの大きさはRICOH GRぐらいの大きさでちょうどいいと感じており、今後の新機種ではぜひバッテリー持ちの改善に期待したいです。
改めてRICOH GRⅢはこんな方におすすめ!
RICOH GRⅢは、バッテリー持ちを覗いてほぼ満足しています。
下記のような方には、かなりおすすめできる仕上がりです。
- 今までRICOH GRを使っていて不満を感じていた方
- カメラを常に持ち歩いてシャッターチャンスを増やしたい方
- 周りの目を気にせず写真に専念したい方(一眼は結構目立つので)
- 夜景など暗い場所でも撮影を楽しみたい方
GRにぴったりな三脚もご紹介していますのでこちらもごらんください!