LEICA、それはカメラを趣味としている方なら一度は聞いたことがあるであろう、高級カメラです。も森山大道さんなど、RICOH GRを使っているプロの写真家の多くが、LEICAのカメラも併用しているのをよく見ます。
僕もLEICAに憧れがあり、いつか手に入れたいと思っているのですがなかなか財布の紐が緩みません。しかし実は、マイクロフォーサーズのカメラであれば数万円程度でLEICAのレンズを手に入れることができます。正確に言うとLEICAの厳しい審査基準をクリアしたPanasonicが作ったレンズ、通称パナライカと言われています。
今回はそんなパナライカの中でも一番の人気レンズ、「Panasonic LEICA DG SUMMILUX 25mm F1.4 ASPH.」を作例を交えてレビューしていきたいと思います。
なぜPanasonic LEICA DG SUMMILUX 25mm F1.4 ASPH.を購入したのか
僕がこのPanasonic LEICA DG SUMMILUX 25mm F1.4 ASPH.を購入したのは、理由があります。
それは、LEICAの認めたレンズを使ってみたいということはもちろんのこと、薄暗い場所で猫をきれいに撮りたいからです。
その点でいけば、以前レビューした「SIGMA 56mm F1.4 DC DN」はめちゃくちゃ猫撮りに適したいいレンズです。絞り開放からカリッとした画質で、正直4万円前後でこのクオリティのレンズが買えるのは奇跡としか言いようがありません。
しかし、フルサイズ換算112mmという焦点距離はちょっとした望遠レンズなので、使い勝手がそこまでよくありません。というのも、絞り開放でちょっとした望遠だと個人的にボケすぎるような感じがしています。どちらかといえばシャッタースピードは稼ぎたいので絞り開放でF1.4ぐらいあると嬉しいのですが、被写界深度はもう少し深いほうが胴体まで写っていいかなと。そう考えるともう少し広角のレンズでF値の明るいものが適していると考えました。
外観チェック
では早速、開封して外観チェックをしていきましょう。
MADE IN JAPANです。山形工場で生産されています。
大口径とはいえマイクロフォーサーズ用のレンズなので、非常にコンパクトです。
悪魔のレンズ、「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO」と比べてみます。大きさが半分ぐらいですね。それにしてもフードがでかいです。逆付けできないですが、そこまでかさばるという印象は今の所ないですね。
OM-Dに装着してみました。非常にしっくり来るサイズ感です。日常的にスナップ撮影する用途であれば、ズームレンズよりこのレンズのほうが取り回ししやすそうですね。
品番 | H-XA025 |
---|---|
レンズ構成 | 7群9枚(非球面レンズ2枚/超高屈折率UHRレンズ1枚) |
ナノサーフェスコーティング | ○ |
マウント | マイクロフォーサーズマウント/金属マウント |
画角 | 47° |
焦点距離 | f=25mm(35mm判換算 50mm) |
最小絞り値 | F16 |
開放絞り | F1.4 |
絞り形式 | 7枚羽根 円形虹彩絞り |
撮影可能範囲 | 0.3m~∞(撮像面から) |
最大撮影倍率 | 0.11倍(35mm判換算:0.22倍) |
フィルター径 | φ46mm |
防塵・防滴 | ○ |
最大径×長さ | φ63mm×約54.5mm※ |
質量 | 約205g |
付属品 | レンズフード、レンズキャップ、レンズリアキャップ、レンズポーチ |
Panasonic LEICA DG SUMMILUX 25mm F1.4 ASPH.のいいところ
防塵防滴仕様や新開発の超高屈折率UHRレンズなど多くの魅力がありますが、しばらく使ってみて感じたこのレンズのいいところをご紹介します。
絞り開放から解像感が高い
SUMMILUXは、LEICAのレンズ群のうちF1.4レンズの総称です。「スミルックス」が正式な呼び名ですが、日本では読みにくいので「ズミルックス」と言われることが一般的です。
このレンズは基本的に絞って使うのではなく、絞り開放で撮影するレンズであると認識しています。そのためF1.4の絞り開放で撮影することが多いのですが、F1.4といえ甘い映写ではなく、しっかり細かい部分まで描ききってくれる部分がこのレンズの魅力に感じています、
消防団の帽子を撮影しましたが、金色の装飾部分の糸1本1本がしっかり解像し、かつ色も実際の見た目に近い光沢感のある色に仕上がっています。
こちらも絞り開放です。フルサイズ換算50mmということで30cmぐらい離れないと寄れないのですが、薄暗い店内でもノイズが少なくつややかに撮影できました。
大口径なので暗い場所での撮影も楽
F1.4というかなり明るいレンズなので、夜の撮影もシャッタースピードを稼げて撮影しやすいです。また、普通に撮っても背景がボケてくれるので、空気感のある写真が撮れます。
絞っても光芒が好み
F9ぐらいに絞って3秒手持ち撮影をしてみました。3秒でもブレが殆ど見られないところはさすがOM-Dですね。
それより、ライトの光芒が若干派手に出てくれるところが、個人的に気に入っています。また、ライトの赤色の色乗りもきれいですね。
猫の撮影もしやすい
このレンズで猫も撮影してみました。警戒心の強い猫であれば望遠レンズがいいのですが、人馴れしている猫はむしろ若干広角寄りのほうが撮りやすいですね。
薄暗い場所でも感度を上げることもなく、シャッタースピードも稼げるのでしっかり被写体ブレも防ぐことができました。
LEICAの大口径レンズなのに5万円前後で手に入る
LEICAはカメラファンなら憧れのメーカーですが、そんなLEICAの、しかも大口径レンズのSUMMILUXがなんと5万円前後で購入できます。中古なら4万円前後ですね。
もちろんPanasonic製なので純粋なLEICAではないという意見もありますが、冒頭でご紹介したようにMADE IN JAPANです。品質は折り紙付きなので、マイクロフォーサーズのカメラを持っている方は1本は持っておきたいですね。
Panasonic LEICA DG SUMMILUX 25mm F1.4 ASPH.に改善してほしいところ
フードを逆付けできるようにしてほしい。
結論から言うとこの1点です。AFも早いですし、パナライカ独特の色乗りのいい発色も気に入っています。
結論:マイクロフォーサーズで暗い場所の撮影やLEICAを手軽に楽しみたい方にはおすすめ
F1.4のレンズは2台目ですが、明るいレンズのいいところは絞り調節の幅が効くのでその分表現の幅が広がるという点ですね。
このレンズはフルサイズ換算50mmということでスナップ撮影がしやすいですし、F1.4という明るさで夜景撮影もしやすいです。
もしマイクロフォーサーズを使っていて、LEICAに憧れている、暗い場所での撮影に適したレンズを探しているということでしたら、かなりおすすめの1本です。