2022年の買ってよかったものとして紹介したHUAWEI FreeBuds Pro 2は、装着感、音質、ノイズキャンセリング機能を含めかなり快適でほぼ毎日愛用するほど気に入っていた数少ないカナル型イヤホンです。今回、HUAWEI様より新型のFreeBuds Pro 3を試す機会をいただきましたので、レビューしていきます。主な特徴は下記の6点です。
- 【独自開発のデュアルドライバー搭載】ハルバッハ配列により強化されたマイクロ平面振動板ドライバーと、11 mmダイナミックドライバーにより、優れたリスニング体験を実現。 デジタルクロスオーバー技術により、14 Hzから48kHzまでのサウンド表現が可能。
- 【DNN通話ノイズリダクション2.0】骨伝導VPUセンサーが耳に密着するように設計されているため、ユーザーの声の集音能力が約2.5倍向上。 骨伝導VPUセンサーは、トリプルマイクと連動し、DNNアルゴリズムにより、周波数帯域ごとの環境ノイズを識別。
- 【インテリジェント・ダイナミックANC3.0】AI アダプティブ・ノイズキャンセリングは、トリプルマイクと連動し、耳の内外側のノイズをリアルタイムで精確に識別・計算し、ノイズキャンセリング効果を調整します。前製品と比較してANC能力は約50%向上。
- 【トリプルアダプティブEQ】音楽を聴くだけで、すべての音、音色、曲調を忠実に再現するために、トリプルアダプティブEQが作動する。音量レベル、外耳道の構造、装着の状態をリアルタイムで検出し、最適なサウンドレベルへEQ設定が適用される。
- 【ダブルHD認証】HUAWEI FreeBuds Pro 3は、LDACコーデック3に対応。HWAおよびハイレゾの2つの認証を取得しており、最大990 kbpsの伝送ビットレートに対応し、細部まで忠実にサウンドを再現。
- 【デュアル・デバイス接続】同時に2台のデバイスに接続し、iOSとAndroidデバイスの間でペアリングと切断を繰り返すことなく、オーディオを切り替えることが可能。
HUAWEI FreeBuds Pro 2より50%向上したANC能力が気になりますね!
- カナル型イヤホンでトップクラスの装着感で長時間使用も可能。
- 前作よりビビッドな音質でEDMとの相性が増している。
- ANC機能や外音取り込み機能の自然さは前作譲りでいい。
- マルチポイント接続で2台のデバイスを自動で切り替えできる。
- ジェスチャー機能で音量操作などがイヤホン本体でできる。
- ゲーミングモードがないため音ゲーは補正必須。
- セラミックホワイトはケースに細かい傷が付きやすい。
HUAWEI FreeBuds Pro 3のパッケージ・外観
パッケージ・付属品
では、まず開封しながら付属品をチェックしていきましょう。HUAWEI FreeBuds Pro 3は、下記の付属品が同梱されています。
- 充電ケース
- イヤホン本体
- USBケーブル
- イヤーチップ(XS・S・M・L)
- 説明書
イヤーチップは4種類あり、自分にあったサイズを見つけやすいです。特殊な形状になっていますので、他社製のイヤホンでは使えません。
USBケーブルはType C to Aになっています。もちろん、充電時は社外製のUSBケーブルでも使用可能です。
本体の外観
HUAWEI FreeBuds Pro 3の本体を見ていきましょう。前作同様に充電ケースにメタルプレートがあり、高級感があります。
充電ケースの底部分にUSB-Cポートとスピーカーが内蔵されています。AirPods Pro 2みたいですね。
充電ケースをパカッと開くとこんな感じです。イヤホン本体が縦向きに入っており、つまんで取り出しやすいのがいいですね。
イヤホン本体の意匠にもこだわっており、柄の部分にメタルプレートを使って高級感を演出しています。
マイクは片耳で3つ搭載されており、通話時やANC機能の効果が前作よりかなり向上しています。
イヤホンの色味自体はAirPodsに近いのですが、並べてみるとデザインが全然違いますね。
重さ
HUAWEI FreeBuds Pro 3の重さは、イヤホン本体が実測値で5.81g、ケースを含めた重さが59.73gです。イヤホン本体はFreeBuds Pro 2の6.1gから軽量化されています。ケースを含めた重さは、実はAirPods Pro 2より軽くなっています。
HUAWEI FreeBuds Pro 3の使用感レビュー
トップクラスの装着感は健在
まず装着感ですが、イヤーチップが必要なカナル型イヤホンの中ではトップクラスにいいです。というのもAirPods Proと同じようにFreeBuds Pro 3は長く伸びる音導管(ステム)がほとんどなく、耳に入れた時にイヤーチップのみが耳穴に入るようになっているので痛みを感じにくいんですよね。
実際にFreeBuds Pro 3を使って4時間ほどデスクワークをしましたが、ほとんど痛みを感じること無く快適に作業できました。
カナル型は2時間装着しただけでも耳が痛くなる機種がほとんどなのですが、AirPods ProとFreeBuds Proシリーズだけは長時間使用できるので重宝しています。
音質は前作より鮮やかな高解像サウンド
FreeBuds Pro 3は平面振動ドライバーという、ヘッドホンなら高級機種に採用されているような本格的なドライバーを採用しています。平面振動ドライバーは振動板を均一に鳴らせるため、音の歪みを最小限にできます。
実際に様々な楽曲を聴いてみたのですが、まずFreeBuds Pro 2より明らかに音の鮮やかさが高くなっています。FreeBuds Pro 2はどちらかといえばクセのない自然な音で、作業用に使うならいいけど音楽を集中して聴きたいときには少し物足りないかなと感じていました。FreeBuds Pro 3は高音がキラキラしており、重低音の締まりやアタック感がより増しているため、例えばPerfumeや安室奈美恵さんといったEDM楽曲によりマッチするチューニングに感じました。
音質に関わる部分の機能では、「EQ効果」と「イヤーチップテスト」が搭載されています。EQ効果ではデフォルト、高音強調、低温強調、音声、交響曲、Hi-Fiライブの6つから選択でき、自分が普段聴いている楽曲に合わせた設定が可能です。例えば「交響曲」に設定した場合、金管楽器の残響音がより強調され広がりを感じました。イヤーチップテストは、サイズが合っているかどうかテストをすることで高音域や低音域の減衰を未然にチェックできます。
ANC機能・外音取り込み機能はかなりハイレベル
前作のFreeBuds Pro 2で気に入っていた機能として、ANC機能・外音取り込み機能は外せません。FreeBuds Pro 3はFreeBuds Pro 2より50%ANC機能が向上しているとのことで、実際に秋葉原の街に出て検証してみました。
下記は、僕が感じたANC機能の検証結果です。
- コツコツという雑踏・・・ANC機能で最も効果を感じたのが大勢が歩く音です。無音ほどではありませんが、かなり静かになります。
- アナウンスや人の声・・・静かになりますが、完全には音を消しません。なので、電車のアナウンスなどは聞き逃すこと無く使えそうです。
- 車の走る音・・・かなり静かになります。断続的に鳴る「ゴォォーーッ」という低周波を低減するのに長けています。
AirPods Pro 2ほどではありませんが、かなり自然で高いANC効果があります!
また、外音取り込み機能も試してみました。FreeBuds Pro 2を使っていた身としては若干「サーーッ」というホワイトノイズが目立つように聴こえましたが、前作に引き続きイヤホンを付けていないかのような自然さでハイレベルです。
ジェスチャー操作が便利
FreeBuds Pro 3は、イヤホン本体をつまんだり撫でたりするだけで操作できるジェスチャー操作に対応しています。この機能のおかげで、スマートフォンを取り出すこと無く音量や電話の応答など、基本操作が可能です。
ジェスチャー操作はアプリで「ピンチ」「ピンチ&長押し」「スワイプ」の3つからカスタマイズして設定可能です。例えばスワイプには音量操作が割当できるので、上下にスライドさせるだけで音量の上げ下げができ自然に設定できます。また、ピンチ&長押しはAirPodsとほとんど操作が同じなので、Appleユーザーの方も自然に使えますよ。
各ジェスチャーに好きな操作を割当できるのは嬉しいですね!
マルチポイント接続で同時に2つのデバイスを切替可能
FreeBuds Pro 3は、マルチポイント接続に対応しているため同時に2つのデバイスを自動で切り替えて操作可能です。例えばiPhoneで音楽を聴いていて途中でiPadで動画を見たくなった時に、iPhone側の音楽再生を停止した状態でiPadで動画再生をすれば自動で切り替わってFreeBuds Pro 3で再生が始まります。
仕事上PCとスマホの両方を使うのですが、PC側でZoom会議、スマホでお客さんの電話を取るって事が多いのでこの機能はかなり助かります。
HUAWEI FreeBuds Pro 3のデメリット
個人的に感じたFreeBuds Pro 3のデメリットは下記の3点です。
- ゲーミングモードがないため音ゲーは補正必須。
- セラミックホワイトはケースに細かい傷が付きやすい。
最近は完全ワイヤレスイヤホンでも音ゲーをプレイする方が多いですが、FreeBuds Pro 3はゲームモードがないため若干遅延があります。そのため、ゲームをプレイする場合はアプリ側で補正をする必要があります。
また、FreeBuds Pro 3のカラーバリエーションの中で唯一セラミックホワイトだけ光沢仕様なのですが、普通に使っていても充電ケースに細かな傷が入りやすいです。
そのため、気になる方はできれば保護ケースを使用したほうがいいでしょう。傷がつきにくく売るときに査定額が下がりにくくなるなどメリットが多いです。
まとめ
FreeBuds Pro 3はFreeBuds Pro 2から着実に進化を遂げており、FreeBuds Pro 2が好きなユーザーが買い替えても安心して使える完全ワイヤレスイヤホンでした。
FreeBuds Pro 2から音質やANC機能の向上は感じられますのでもし機能性の高いイヤホンを探している方はぜひお試しください!
- カナル型イヤホンでトップクラスの装着感で長時間使用も可能。
- 前作よりビビッドな音質でEDMとの相性が増している。
- ANC機能や外音取り込み機能の自然さは前作譲りでいい。
- マルチポイント接続で2台のデバイスを自動で切り替えできる。
- ジェスチャー機能で音量操作などがイヤホン本体でできる。
- ゲーミングモードがないため音ゲーは補正必須。
- セラミックホワイトはケースに細かい傷が付きやすい。