本記事は、MacBookやiPhoneなどと合わせて使用するポタアン、HIDIZS DH80Sのレビュー記事です。ESS9281C PRO DACチップ+デュアルオペアンプRT6863Cを内蔵し、気軽に高音質を楽しめる製品です。
最近ヘッドホンで音楽を聴くことにハマっていて、スマートフォンにアンプを繋げて聴いています。Youtube MusicやApple Musicなど、音楽ストリーミングサービスを使って気軽にたくさんの曲を聴けるのは魅力ですよね。
ただUSBバスパワー方式のアンプを使っているので、スマートフォン側のバッテリーも早くなくなっちゃうんですよね
今回初回するHIDIZS DH80Sは、バッテリー内蔵でスマートフォン側のバッテリーを消費しにくい製品です。
マグネット内蔵ですので、付属の金属プレートを使用すればスマホの背面に密着させることも可能。ヤクルト1本に満たない約80gの軽さで、スマホと一緒に持っていても苦にならない重さです。
かなりいい音が気軽に外でも聴けるようになりますよ。
このレビュー記事では、そんなHIDIZS DH80Sの特徴や実際の使用感を徹底レビューしていきます!
- 所有欲の満たされるかっこいいアルミボディ
- スマホと相性抜群
- ヘッドホンでも十分鳴らしきれる音声出力
- 音質は弱ドンシャリで楽しめるチューニング
- バッテリーが空になると使えない
- iOSでの使用は別途Lightning変換アダプターが必要
HIDIZS DH80Sの特徴
HIDIZS DH80Sは、MacBookやiPhoneなどと接続して使用するポータブルアンプです。中国のオーディオメーカー、HIDIZSが開発しています。
同社のDH80と下記の違いがあります。
- DH80・・・同社のDAP、AP80 / AP80 Pro専用のアンプ
- DH80S(本製品)・・・MacBookやiPhoneなど汎用性の高いアンプ
スマホで使いたいならDH80Sですね。
また、主に下記の特徴があります。
- ESS9281C PRO DACチップ+デュアルオペアンプRT6863C
- 3レベルのゲイン選択と高出力パワー
- 高度な構成により音質が向上
- 磁気吸着設計
ESS9281C PRO DACチップ+デュアルオペアンプRT6863C
Hidizs DH80 / DH80SポータブルバランスDAC&AMPは、ダイナミックレンジが広く、消費電力が少なく、歪みが非常に少なく、ノイズが0に近く、MQAをサポートする高度なESS9281C PRO DACチップを備えています。 内部デュアルオペアンプRT6863Cは、バランス4.4mm出力で最大4Vrms、シングルエンド3.5mm出力で最大2Vrmsをサポートします。
3レベルのゲイン選択と高出力パワー
DH80 / DH80SポータブルバランスDAC&AMPには、あらゆる種類のHiFiヘッドフォンとの高い互換性を実現するために、3つのゲイン設定(High, Medium, Low)があります。 バランス4.4mmは、210mW + 210mW @32Ωの出力で150Ωのオーバーイヤーヘッドホンに充分な電力を供給できます。 プロフェッショナルクオリティの30レベルボリューム、あらゆるニュアンス、あらゆる繊細さ、あらゆる感情、思う存分楽しんでください。
高度な構成により音質が向上
4つのパナソニックコンデンサ、デュアル水晶発振器、デュアルオペアンプRT6863Cを備えた、DH80 / DH80SポータブルHiFiヘッドフォンDAC /アンプは、よりダイナミクスとより快適な分離を実現します。内蔵の1300mAh独立バッテリーは、スマートフォンを消耗させることなく、より自然でクリーンなサウンドを提供します。
磁気吸着設計
内部の高品質の磁石のおかげで、強力な磁気吸着により、DH80 / DH80SとAP80 / AP80 Proはシームレスに接続され、しっかりと固定 され、優れた一体感が得られます。 接続ポートも適切に保護されています。
スペックより実際の使用感が重要ですので、この後徹底レビューしていきます!
HIDIZS DH80Sの外観レビュー
では、HIDIZS DH80Sを開封しながら付属品や本体の外観をレビューしていきましょう。
付属品
付属品は下記のものが揃っています。
- HIDIZS DH80S本体
- Type-C 充電ケーブル×1
- USB-A 変換×1
- Type-C to Type-C OTG ケーブル×1
- 保証書×1
- 金属プレート
- ユーザーマニュアル×1
Type-C to Type-C OTG ケーブルは、スマートフォンやタブレットで使用する前提だからか短めになっています。使用する際は、HIDIZSのロゴがついている端子をスマホなどの機器に接続します。
付属のUSB-A変換アダプターを使用すれば、デスクトップPCなどでも使用できます。
Type-C 充電ケーブルは、約1mの長さがあります。HIDIZS DH80Sはバッテリー内蔵のため、こちらのケーブルを使って充電します。
本体の外観
HIDIZS DH80S本体の外観も見ていきましょう。表面は合皮で高級感のある外観です。
背面はアルミで剛性があります。大きくプリントされているHIDIZSロゴがアクセントです。
底面には4.4mmバランス端子、3.5mmミニステレオ端子、充電端子、USB入力端子があります。
左側面には電源ボタンと音量調整ボタンがあります。
右側面には3段階調整できるゲイン切り替えスイッチがあります。
大きさ
HIDIZS DH80Sの大きさは、実測値で幅71.5mm、高さ55.9mm、厚み12.1mmでした。
バッテリー内蔵のポータブルアンプにしてはかなり小型で、AirPods Proや目薬と大きさを比べてもこのように近いサイズ感です。
重さ
HIDIZS DH80Sの重さは81.34gで、ヤクルト1本分(90g)より軽いです。
仕様まとめ
サイズ | 71.5×55.9×12.1mm |
---|---|
重量 | 81.34g |
MQA | サポート |
ゲインスイッチ | High / Medium / Low |
サンプリングレートインジケーターライト | サポート |
ボリュームコントロール | サポート |
DAC チップ | ESS ES9281C PRO |
対応レート | Up to 32Bit/384Khz |
DSD | Up to DSD128 |
オペアンプ | RT6863C ×2 |
充電ポート | Type-C |
バッテリー | 1300mAh 3.7V リチウムポリマーバッテリー |
充電時間 | 約2.5時間 |
再生時間 | Balanced: 約6時間 / Single-ended: 約8時間 |
サポートシステム | Windows 10, Mac OS, iPad OS, Android, iOS,or newer systems(iOSとの接続は、Lightning OTG ケーブルが必要です。) |
HIDIZS DH80Sの使用感レビュー
では、HIDIZS DH80Sを1週間実際に使ってみて感じた使用感をレビューしていきます。
所有欲の満たされるかっこいいアルミボディ
まず、外観に高級感がありかなり気に入っています。スマートフォンなどの機器と接する表面は合皮で、所有欲が満たされるかっこよさです。
ポタアンは似たような機能の製品が多いので、気に入ったデザインのものを選んだほうが満足感がありますよね。カラーバリエーションもブラック以外にレッドやブルーもあり、自分の好みの色を選択可能です。
カラーバリエーションが多いのは嬉しいですね。
スマホと相性抜群
HIDIZS DH80SはPCやタブレットでも使えますが、特にスマートフォンとの相性がいいと感じました。その理由は下記の3点です。
- バッテリー内蔵でスマートフォンのバッテリーが減りにくい
- 付属の金属プレートでスマートフォンと密着できる
- コンパクトで持ち運びしやすい
まず、HIDIZS DH80Sは1300mAh 3.7V リチウムポリマーバッテリー内蔵で、バランス接続時は約6時間、シングルエンドで約8時間まで持ちます。よくあるバスパワー接続のポタアンはスマートフォンの電力を消費するので、スマートフォンのバッテリーもその分減ります。
しかしHIDIZS DH80Sなら、スマートフォンのバッテリー消費もかなり抑えられます。外でいい音で聴きたいけどバッテリーが心配という方にこそ嬉しい仕様ですね。
また、HIDIZS DH80Sはマグネットを内蔵していますので、付属の金属プレートを使えば磁力で密着できます。アンプをスマホで使う方はゴムバンドで固定される方も多いですが、マグネットで固定できるのでスマートですね。
そして、ヤクルト1本に満たない軽さなので、スマホと一緒に持っても重さを感じづらいです。見た目の重厚感とギャップがあり、不思議な感覚です。外で気軽に良い音質で音楽を聴くならこの軽さは嬉しいですね。
ヘッドホンでも十分鳴らしきれる音声出力
HIDIZS DH80Sは、音量を取りにくいヘッドホンでも十分鳴らしきれる出力があります。ゼンハイザーのHD599なら、ミドルゲインで音量50%ぐらいで十分な音量になります。
また、インピーダンス470ΩのオーディオテクニカR70xでも、ハイゲインで80%なら十分な音量が取れます。
今使っているアンプでは非力だと感じている方は、不満なく十分な音量が取れるでしょう。
音質は弱ドンシャリで楽しめるチューニング
肝心の音質ですが、冒頭で紹介した「ESS9281C PRO DACチップ+ デュアルオペアンプRT6863C」を搭載しているからかノイズも少なく良好です。
音の傾向は弱いドンシャリ(高音と低音が強調されている)で、イコライザーで調整しなくてもロックやJ-POPを楽しく聴けるチューニングに感じました。
音のこもりは感じられず、女性ボーカルもきれいなので僕の好きなYOASOBIの楽曲とも相性がいいです。
ただし音場はそこまで広くならないので、クラシック音楽との相性はあまり良くないです。
バランス接続なら音の分離も良くなりそうなので、後日レビューします!
HIDIZS DH80Sのデメリット・残念なところ
HIDIZS DH80Sを使ってみて感じたデメリットや残念なところも紹介します。
バッテリーが空になると使えない
まず、HIDIZS DH80Sはバッテリーが空になると使えません。バスパワー接続のポタアンと比べてスマートフォン側のバッテリー消費は抑えられるものの、DH80S側のバッテリー消費も気にしなければいけないので若干手間に感じることもあります。
家で使う分には充電しながらでも使えるので気にならないと思いますけどね。
バスパワー接続でバッテリー管理も楽なポタアンであれば、iBasso Audio DC05がおすすめです。音質もHIDIZS DH80Sと遜色ないと感じました。
iOSでの使用は別途Lightning変換アダプターが必要
HIDIZS DH80SをiOSで使用するには、別途Lightning変換アダプターが必要です。僕はたまたま他社でアンプを購入した際についてきたLightning変換アダプターを使用していますが、Apple製のUSBカメラアダプターなど別途アダプターを購入しなければいけないのは手間ですね。
HIDIZS DH80Sのレビューまとめ
今回は、HIDIZS DH80Sをレビューしました。バッテリー内蔵でスマートフォンのバッテリー消費を抑えられ、コンパクトかつマグネット吸着できますのでスマートフォンと相性バツグンのポタアンです。
見た目もアルミの剛性あるボディと、合皮の組み合わせで高級感があり所有欲を満たせる製品です。家でも外でもお気に入りの楽曲を高音質で聴きたいという方に、かなりおすすめできる製品です。
安いアンプからの買い替えや、入門用でちょっといいアンプがほしいという方はぜひ検討してみてください!