EarFun初のBluetoothヘッドホン、EarFun Wave Proが登場しました。発売日は2024年3月1日ですが、2月19日より予約販売を開始しています。
実際に発売前にEarFun Wave Proを試してみましたが、LDACによる高音質を活かせるだけの高解像サウンドや、強力なノイズキャンセリング機能でかなり満足できました。何よりこの性能が1万円を切る価格で手に入るのはいい時代になりましたね。
年に一度行われる世界最大の消費者エレクトロニクス展示会CES2024にて、ベストオーディオ製品に選出されたWave Pro、実際に使ってみてもそりゃ選ばれるよなと納得の出来です。
良い部分だけではなく気になる部分もありましたので、実際にWave Proを使用しながら徹底レビューしていきます!
- LDAC対応で最大990kbpsのビットレートで音楽を伝送可能。
- ハイブリッド式ノイズキャンセリングで人の声もしっかり消してくれる。
- モチッとしたクッションで快適な装着感。
- マルチポイント接続対応で2台のデバイスを自動で切替可能。
- 800mAhバッテリーで最大80時間の連続再生が可能。
- 持ち運びに便利なハードケースが付属。
- 有線接続の音は無線接続に劣る。
- 長時間の使用で耳が蒸れてくる。
主な特徴
EarFun Wave Proの主な特徴はこちらです。
- 折りたたみ機構の軽量デザイン
- DLC振動板を採用した40mm径ダイナミックドライバー
- 高音質なコーデックLDACに対応
- 最大-45dBのハイブリッドANC
- 800mAhバッテリーで最大80時間の連続再生
- 最少55msの低遅延を実現するゲームモード
- マルチポイント対応
EarFun Wave Proのパッケージ・外観
EarFun Wave Proのパッケージを開封しつつ、外観もチェックしていきましょう。
付属品
付属品は下記のものが揃っています。
- EarFun Wave Pro本体
- ヘッドホンケース
- AUXオーディオケーブル
- USB-Cケーブル
- 取扱説明書
ヘッドホンケースの外観
ヘッドホンケースはファブリック調の落ち着いたデザインで、ハードケースなので衝撃に強そうです。イヤーカップの形をしたくぼみがありますので、ケースにEarFun Wave Proを入れたらずれること無くしっかり固定してくれます。
内部にケーブル収納用のポケットがあり、付属品をまとめて収納できるのでいいですね。
ケースの外側にはストラップがついており、手で持った時に指に引っ掛けられるのでガッチリと持つことができます。
EarFun Wave Pro本体の外観
EarFun Wave Proの外観はブラックで、マットな落ち着いたデザインです。
ヘッドバンドとイヤーカップ部分のクッションはウレタン製でもちもちとしており、SONYの上位機種と遜色ないほどの質感です。
アジャスターで長さを調節でき、金属製なので耐久性も期待できそうです。安価なモデルはアジャスターがプラスチック製のことが多く、長期間使うとバキッと折れるので金属製がベストですね。
イヤーカップは水平に90°回転します。イヤーカップの内側にR(右)とL(左)が印字されていますので、装着する時に左右のどちらにすればよいのかが見やすいです。
イヤーカップの底にUSBポート、電源ボタン、音量ボタン、NCボタン、3.5mmステレオジャックがあります。ヘッドホン側での操作はトレンドのタップ式ではなく、物理ボタンによる操作になります。慣れれば物理ボタンのほうが操作間違いがなく快適ですね。ちなみにEarFun Audioアプリからボタンに割り当てる機能の変更もできます。
EarFun Wave Proの軽さは263gと軽量で、指で摘んで楽々持てるほどの軽さです。
EarFun Wave Proの使用感レビュー
では早速EarFun Wave Proを実際に使って感じたことをレビューしていきます。
装着感は軽くて快適
EarFun Wave Proの装着感は、どこかが痛くなるということもなくかなり快適な装着感です。成人男性の僕でも程よい側圧で、ストレスなく使用できました。
ただ、密閉度合いが高いので30分ぐらいでイヤーカップ内部が蒸れてきました。これはEarFun Wave Proだからというよりも、密閉型ヘッドホン全般に言えますね。
音質は無線は◎有線は△
EarFun Wave Proは高音質コーデックのLDACに対応しているということで、LDACに対応したアンプ、SHANLING H5で音質を検証してみました。Wave Proは40mm径DLC複合膜ドライバーを使用しており、力強い低音と透明な中高音を実現しています。
音源はYOASOBIの「アイドル」を聴いてみました。EarFunといえば高解像でノリの良いサウンドがYOASOBIの楽曲にぴったりな印象です。EarFun Wave Proはどうかというと、どこかの音域が強調されているという感じもなくバランスの良い音質に感じました。「アイドル」はノリの良い電子音多めのEDMに近い楽曲ですが、ボーカルを中心に手拍子やベースの位置が分かるほど解像感が高いです。高音域は耳に刺さらない程度にまろやかで、長時間の試聴でも疲れにくいと感じました。
次にAUXイヤホンケーブルを使って有線で聴いてみました。こちらは声など中音域が強調され、高音域や低音域が無線時より引っ込むため若干音のバランスが崩れる印象でした。
モニターヘッドホンのaudio-technica ATH-M50xと比較すると明確に音の違いが分かり、M50xは全音域を見通せるだけのバランスなのに対してEarFun Wave Proは若干こもって聴こえました。これは有線時の傾向で、Bluetooth接続ではバランスがいいのでできればBluetooth接続で聴いたほうがいいですね。
向いてる楽曲はロックなどよりバラードかなと感じました。
なお、EarFun Audioアプリでイコライザ設定が可能なので、自分好みの音質に調整することも可能です。デフォルトサウンド・プリセットイコライザー・カスタムイコライザーの3つが揃っていますので、初心者でも聴く音楽のジャンルに合わせて調整できますよ。
ANC性能は人の声も消すほどかなり高い
EarFun Wave Proは45dBのハイブリッド式ノイズキャンセリング機能を搭載していますが、尋常じゃないほど効きます。
最近のノイズキャンセリングヘッドホンは人の声は聞こえやすくなるようチューニングされているメーカーが多いですが、EarFun Wave Proは人の声もかなり消してくれるので騒がしい場所で集中して作業したい場合に向いていますね。風切音も抑えられており、強風で「ボフッ」と大きな音が出ることもありませんでした。
一番得意なのは車や飛行機といった断続的な「ゴォーーッ」といった断続的な低周波で、SONYなど上位機種と遜色ないほど効果的に消してくれました。
なお、EarFun Audioアプリを使えば下記のモードを選択できます。
- ノーマルモード
- 外音取込モード
- 風のノイズキャンセリング
- 快適なノイズキャンセリング
- 深いノイズキャンセリング
細かくノイズキャンセリング性能の調整ができる機種は珍しいので、かなり気の利いた仕様です。
ノイズキャンセリング性能の傾向はこちらです
ゲームモードは音ゲーもこなせるほど低遅延
EarFun Wave Proは55msとかなり低遅延なゲームモードを搭載しており、ゲームプレイにも向いています。遅延が一番シビアな音ゲー、太鼓の達人をプレイしてみましたが、補正なしでもほとんど「良」でクリアできるほど少ない遅延で楽しめました。EarFun製品はもともと完全ワイヤレスイヤホンでもかなり優秀なゲームモードを搭載していますが、EarFun Wave Proにもしっかり引き継がれていますね。
なお、ゲームモードはEarFun Audioアプリで切替可能です。
マルチポイント接続も実用的
EarFun Wave Proは、2台の異なるデバイスと同時接続できるマルチポイント接続に対応しています。
設定方法は、EarFun Wave Proに1台目のデバイスを接続した状態で電源ボタンを3回素早く押してペアリングモードにします。
その状態で2台目でペアリングをすれば、同時接続が可能です。MacBookとiPhoneで試してみましたが、無事に両方とも接続できました。
音は例えばMacBookで音楽を流すとMacBook側に自動で切り替わり、MacBook側で音楽を停止してiPhoneで音楽を流すとiPhone側に切り替わるといった感じです。切り替わる時に若干ラグがあるものの、音楽再生を停止して5秒後ぐらいに別のデバイスで音楽再生をすると正常に切り替わりました。
手動でペアリングし直さなくていいのでマルチポイント接続はかなり便利です!
まとめ
EarFun Wave Pro、1万円を切る価格ながら音質や機能性を含めかなり満足のできる出来でした。
メインにもサブにも十分な機種なので、ぜひ一度お試しください!
- LDAC対応で最大990kbpsのビットレートで音楽を伝送可能。
- ハイブリッド式ノイズキャンセリングで人の声もしっかり消してくれる。
- モチッとしたクッションで快適な装着感。
- マルチポイント接続対応で2台のデバイスを自動で切替可能。
- 800mAhバッテリーで最大80時間の連続再生が可能。
- 持ち運びに便利なハードケースが付属。
- 有線接続の音は無線接続に劣る。
- 長時間の使用で耳が蒸れてくる。