大画面でゲームや映画を楽しみたい方に、最近特に人気があるのが高性能4Kプロジェクターです。テレビよりも大きな200インチまで投影できるモデルなど、自宅で映画館のような体験ができるのはプロジェクターならではです。
今回は、Dangbei DBOX02をレビューします。はじめに言っておきますが、画質はこれまでレビューしてきたプロジェクターの中でもトップクラスにいいです。2450ISOルーメンという明るさ、そして鮮やかなレーザー光源で昼夜問わず楽しめるハイエンドプロジェクターに仕上がっていました。
Dangbei DBOX02を実際に使ってみた感想や、メリット・デメリットまで解説していきます!
Dangbei DBOX02の特徴
Dangbei DBOX02の特徴を、仕様やパッケージの開封レビューで紹介します。
仕様
Dangbei DBOX02の主な仕様は下記の表にまとめました。
項目 | 詳細 |
---|---|
解像度 | 4K UHD (3840 x 2160) |
輝度 | 2450 ISOルーメン |
光源 | ALPDレーザー |
投影サイズ | 60インチから最大200インチ |
対応HDR | HDR10+ |
スピーカー | デュアル12Wスピーカー、Dolby Audio™およびDTS:X対応 |
OS | Google TV |
対応アプリ | Netflix、YouTube、Prime Video、Hulu、Disney+など |
接続 | HDMI 2.1、WiFi 6、Bluetooth 5.2 |
寿命 | 約30,000時間 |
その他機能 | 高速オートフォーカス、自動台形補正、スクリーンフィット、障害物回避、AI画像調整技術 |
4Kで2450 ISOルーメンは現行のプロジェクターの中でもトップクラスの明るさです。
パッケージ・外観レビュー
Dangbei DBOX02のパッケージ内容は、下記の物が揃っています。
- プロジェクター本体
- 電源アダプター
- リモコン
- 単三電池
- クロス
- 説明書
付属のリモコンはYouTube、Netflix、Amazonプライムビデオに直接アクセスできるボタンが付いており、テレビのリモコンのような感覚で操作できます。Google TVを内蔵しているため、Googleアシスタント用のマイクも備えています。
プロジェクター本体はガラスをふんだんに使っており汚れやすいため、清掃用のクロスが付属しています。ロゴ付きのオリジナルモデルで、マイクロファイバー繊維で汚れをさっと絡め取ってくれます。
電源アダプターは、iPhone 16 Proより縦に長いサイズ感です。180W対応の高出力なアダプターなので、大きめですね。
本体の外観
Dangbei DBOX02は従来機種より13%コンパクトに、11%軽量化されているということで、確かに過去にレビューしたDangbei Mars Proなどよりもコンパクトに感じました。全体的にアルミフレームとガラスをふんだんに使っており、エレガントなデザインに仕上がっています。
上部に電源ボタンがあります。上部のパネルは全面にガラスを使っていますので、高級感があります。
背面には入出力端子があり、下記のものを搭載しています。
- USB 2.0 x 2
- HDMI 2.1 x 1・HDMI eARC x 1
- LAN x 1
- 電源入力
- 3.5mmオーディオ出力 x 1
- SPDIF x 1
端子類がかなり充実していて、ゲームを複数台つなげたり便利そうですね。
左右には12Wのスピーカーを内蔵しており、サラウンド規格にも対応しています。ゴールドに刻印されたDolbyマークがいいアクセントになっていますね。
底部はゴム脚があり、平置きしても安定する仕様です。1/4インチネジの穴も空いていますので、三脚への固定も可能です。
実際に設置してみました。僕の場合はPC用のスタンドを使用して角度調整もしやすくしています。質感がいいので、インテリアとしても映えますね。
ほぼ同スペックのXGIMI HORIZON Ultraと比較してもコンパクトに収まっており、設置の自由度は他社製ハイエンドプロジェクターの中でも高めです。
Dangbei DBOX02の使用感レビュー
ここからは、実際にDangbei DBOX02を使ってみて感じたことをレビューしていきます。
2450ISOルーメンの圧巻の明るさと鮮やかな色再現が素晴らしい
Dangbei DBOX02を使ってまず感じたことが、「画質半端なくいいなぁ」というところです。同時期に借りていたXGIMI HORIZON S Maxなど、他社のハイエンドモデルと比較しても遜色ないほど明るく鮮やかです。
実際に投影した画面をお見せしたほうが早いと思いますので、3つほど作例をお見せします。
2450ISOルーメンという家庭用プロジェクターの中ではトップクラスに明るい点もそうですが、明るいだけでは白浮きしてしまいます。Dangbei DBOX02ではコントラストの再現にもこだわっており、HDR10+に対応し明るいところはより明るく、暗いところはより暗く再現することが可能です。
また、Dangbeiは伝統的にレーザー光源のプロジェクターを多数手がけており、反転や色縞といったレーザープロジェクターにありがちな弱点もしっかりカバーしています。
レーザー光源を採用したプロジェクターの中ではトップクラスに画質がいいです。
昼間にどれだけ見やすいか気になる方も多いと思いますが、Dangbei DBOX02は電気を消した状態ならかなりくっきりと映像が見えます。エントリーモデルのプロジェクターなら色褪せて何が映っているのか分かりにくくなりますが、さすがフラグシップモデルですね。
そして電気を点けた状態がこちら。周囲が明るいとどうしてもコントラストは落ちますが、それでも何が映っているのかははっきり見えます。
家庭用プロジェクターの中ではかなり見やすい部類です!
補正機能が充実している
Dangbei DBOX02は様々な補正機能を有していますので、いくつか紹介していきます。まずは、プロジェクターには必須な台形補正機能です。
Dangbei DBOX02は、起動時やプロジェクター本体を動かしたときなどに自動で台形補正をしてくれます。オートフォーカスも同時に起動しますので大体7秒ぐらいで補正が完了しますが、手動補正をしなくてもある程度いい感じに補正してくれます。
壁も天井も白い場合は一発で自動台形補正が決まらなこともありますが、その後すぐに手動台形補正で調整できるので便利です。
次に紹介するのが、アイプロテクション機能です。レーザー光源はLEDよりも強く、目に直接当たると健康を害することもあります。そこで、アイプロテクション機能を有効化することで、プロジェクターの前を横切ったときにライトを一時的に暗くしてくれます。大画面にすればするほど設置場所とスクリーンの距離が広がるので、前を横切る頻度が高くなりがちです。そんな方でも、安心してお使いいただけますよ。
次に、ズーム機能も搭載しています。これはプロジェクターの設置位置を変えなくても画面の拡大、縮小ができる機能で、最大50%まで縮小できます。活用の場としては、例えばプロジェクターの設置位置が遠いのにスクリーンが小さい場合に活用できます。
その他にも障害物検知やスクリーンフィットなど、様々な補正機能が搭載されています。プロジェクターの設置位置を頻繁に変える方でも、快適にセッティングできますよ。
補正機能はかなり便利です!
Google TV搭載でNetflixにも公式対応
Dangbei DBOX02は、最新のGoogle TV OSを搭載しています。従来のAndroid TVとは異なりプレイストアが統合されていたり、Netflixに公式対応しているなど使い勝手が増しています。Disney+やhuluといったVODの対応数も多いので、別途HDMIドングルを使用しなくても快適に映画が楽しめます。
そしてGoogle TVでは、Googleアシスタントが使用可能です。Googleアシスタントは、リモコンのボタンを押して話すだけなので「OK,Google」と詠唱しなくても大丈夫です。
例えば「明日の東京の天気を教えて」と話すと、明日から1週間分の天気予報を大画面で表示してくれます。天気以外でも、四則演算やニュースを見るときにも重宝します。
また、「HIKAKINの動画を見せて」と話すとYouTubeアプリを開いてHIKAKINで検索した結果を表示してくれますので、動画を検索する用途でも便利です。リモコンでキーボードを打ち込むのが面倒な方は、マイクで話せば検索しやすくなるのでオススメです。
マイクかなり便利です!
ゲーミング性能も高い
Dangbei DBOX02は、ゲーム用プロジェクターとしての能力も高いです。HDMI 2.1への対応や低遅延モードなど、PlayStation 5などの最新機種での使用も考慮した仕様になっています。
まず初めに、普通の状態でゲームをプレイしてみました。ゲームの世界観をきめ細かく鮮やかに再現してくれる映写性能はさすがですが、実は何も設定していない状態だと体感で分かるほどの遅延が発生しています。
そこで、ディスプレイ設定でゲームモードを有効にします。ゲームモードを有効にするとMEMCなど各種補正機能が無効化されますが、そのかわりに低遅延でゲームが楽しめるようになります。
この状態でスマブラをプレイしてみたのですが、先ほどとは比べ物にならないほど遅延が減りました。さすがにゲーミングモニターには劣りますが、オンラインのFPSゲームほどシビアじゃなければ問題ないでしょう。
大画面でゲームを楽しみたい方にもオススメです。
高い静音性
Dangbeiは伝統的に静音性に定評があり、僕が過去にレビューした製品はどれもファンノイズが静かでした。Dangbei DBOX02も例外ではなく、2450ISOルーメンという高出力で発熱が多いはずであるにも関わらず22dB前後と極めて静かな数値になっていました。
ここまで静かなら映像に集中できますね!
12W x 2のパワフルな音質
Dangbei DBOX02は、12Wの高出力なスピーカーを2基搭載し迫力のある音で映像を楽しめます。Dolby Audioやdts Xといったサラウンド規格にも対応し、外部スピーカーに頼ることなく広がりのある音が体感できます。
実際にスピーカーの音質をチェックしてみましたが、大画面に見合うほどの大音量でコンテンツを楽しめます。川のそばで焚き火をしている動画を流してみたのですが、水の音と焚き火がパチパチする音、鳥のさえずりがかなりリアリティがあって心地よく感じます。また、ゲーム実況では実況者の声もかなり聴き取りやすく、ゲームのSEも迫力のある音で楽しめました。下手な薄型テレビよりもいい音出てます。
サウンドの設定は「標準」から映画、音楽、スポーツといったジャンル別で設定可能です。個人的に標準の状態でも十分いい音なのですが、スポーツ観戦は「スポーツモード」の方が歓声の聴こえ方などで迫力が変わってきますね。
音質も単体でいい感じです。
Dangbei DBOX02のメリット・デメリット
Dangbei DBOX02を実際に使ってみて感じたメリット・デメリットをまとめます。
メリット
Dangbei DBOX02のメリットは、下記の6点です。
- 2450ISOルーメンでレーザー光源を使った明るく鮮やかな圧巻の画質。
- 補正機能が充実していて設定が簡単。
- Google TVを搭載し、Netflix公式対応やGoogleアシスタントでの検索が楽など便利。
- 12Wスピーカーを搭載し単体でも迫力のあるいい音で楽しめる。
- 22dBの高い静音性で映像に集中できる。
- ゲーミング性能も高い。
個人的に画質は圧巻の一言です。現行の家庭用プロジェクターでは、最高峰の映像が楽しめます。Google TVを搭載しているのもかなりポイントが高く、別途HDMIドングルを使用しなくても単体で様々なVODが楽しめるので快適です。
妥協のない映像再現ならDangbei DBOX02で後悔しないと思います。
デメリット
Dangbei DBOX02のデメリットは、下記の2点です。
- サイズが大きい。
- 補正時の音が若干気になる。
まず、従来機種よりコンパクトとはいえハイエンドモデルなのでサイズはかなり大きいです。持ち運べないほどではありませんが、236 x 201.5 x 167mmで約4kgなので若干場所を取ります。コンパクトさ重視なら、同じくGoogle TVを搭載したDangbei Atomがぴったりです。
また、オートフォーカスや自動台形補正時に「ガガガッ」と異音が鳴るのが気になりました。最近のモデルでは補正時も静かなモデルが多かったので、余計に気になったのかもしれません。とはいえ補正時のみで、通常使用では何も支障はありません(不具合の可能性が高いとのことでした)。
Dangbei DBOX02のレビューまとめ
Dangbei DBOX02をレビューしました。家電批評で2024年10月のベストバイを取得した本機種ですが、最近発売したばかりの他社ハイエンドモデルと遜色がないほど完成度が高い画質に感じました。
Google TVによる快適な操作感や、入出力端子の充実度による拡張性の高さはDangbei DBOX02の大きな強みと言えます。
映像再現に妥協したくない方は、思い切ってDangbei DBOX02を選んでみるとかなり満足できると思います!
- 2450ISOルーメンでレーザー光源を使った明るく鮮やかな圧巻の画質。
- 補正機能が充実していて設定が簡単。
- Google TVを搭載し、Netflix公式対応やGoogleアシスタントでの検索が楽など便利。
- 12Wスピーカーを搭載し単体でも迫力のあるいい音で楽しめる。
- 22dBの高い静音性で映像に集中できる。
- ゲーミング性能も高い。
- サイズが大きい。
- 補正時の音が若干気になる。