コロナ渦で在宅ワークや外出の自粛が増え、家の中で過ごすことが中心となってきました。そうなると屋内の様々なことにこだわりたくなってくるのですが、特に最近は「音」にこだわるようになりました。
テレビではYAMAHAの「YAS-108」というサウンドバーを使用しておりまして、テレビと連動して電源が着いたり消えたりする点、2万円台で安価ながら十分すぎるほどの重低音と音のクリアさ、広がりの良さで満足していました。
そこで今回は自分のデスク上でもYAMAHAのスピーカーを使いたいと思い、デスクトップでも置きやすいサイズ感の「SR-C20A」を購入しました。今回はこのスピーカーのレビューをしていきたいと思います。
- 赤いサウンドバーを探している(ほとんど競合がいない)
- ゲームやPCの音楽をよりリッチに楽しみたい
- なるべくコンパクトでデスク上での使用を考えている
- スマートフォンでも音楽を聴くのでBluetoothに対応しているスピーカーがいい
- 重低音が大好き
- 横幅60cmのコンパクトサイズで手軽に設置、ARC対応のHDMI端子搭載で簡単接続
- サウンドバーとしては珍しい赤色(レッド)が選択可能
- 「クリアボイス」や「バスエクステンション」、ヤマハ独自チューニングのサラウンド技術によりテレビの音を聴きやすくグレードアップし、サイズを超えた豊かな低音と臨場感を再現
- 上質なファブリックを使用したスタイリッシュなデザイン、操作性に優れたタッチボタンを採用
- Bluetooth®ワイヤレス音楽再生に対応、専用アプリ「Sound Bar Remote」による操作が可能
- イコライザーがない
- ツイーターがない
- 上位機種(YAS-109)との価格差
SR-C20Aの概要
SR-C20Aは、以下のような特徴を持ったサウンドバーです。
- 横幅60cmのコンパクトサイズで手軽に設置、ARC対応のHDMI端子搭載で簡単接続
- 「クリアボイス」や「バスエクステンション」、ヤマハ独自チューニングのサラウンド技術によりテレビの音を聴きやすくグレードアップし、サイズを超えた豊かな低音と臨場感を再現
- 上質なファブリックを使用したスタイリッシュなデザイン、操作性に優れたタッチボタンを採用
- Bluetooth®ワイヤレス音楽再生に対応、専用アプリ「Sound Bar Remote」による操作が可能
- サウンドバーとしては珍しい赤色(レッド)が選択可能
YAMAHAの独自技術として「クリアボイス」と「バスエクステンション」が搭載されています。
クリアボイス技術は、テレビの背景音と人の声を区別し、人の声のみを強調して聞き取りやすくしてくれる技術です。
YAS-108で使用していますが、ゲーム実況や野球中継など様々な背景音と実況の音が交じるような番組でかなり聞き取りやすくなった印象があります。
バスエクステンションは、通常のスピーカーでは不足しがちな低音を増強する技術です。擬似的に本来再生可能な低音を更に下回る低音を再生し、迫力のある低音を楽しめます。
YAS-108でも、サブウーファーがいらないぐらい迫力のある重低音を鳴らしてくれているので、この機能は重宝しています。
そして今回購入の決め手となったのは、サウンドバーとしては珍しいレッドが選択できたことです。このカラーバリエーションは今年4月にホワイトとと合わあせて発売されました。
https://www.yamaha.com/ja/news_release/2021/21041402/
これがどれだけ珍しいのかというと、「サウンドバー レッド」で画像検索をするとほとんどSR-C20Aが表示されるほどです。
SR-C20Aの主な仕様
実用最大出力(JEITA) | フロントL/R 20W×2、サブウーファー 30W |
ユニット | フロントL/R(フルレンジ)4.6cmコーン非防磁型×2 サブウーファー 7.5cmコーン非防磁型×1 パッシブラジエーター×2 |
デコーダー機能 | PCM(ステレオ)、ドルビーデジタル、 ドルビープロロジックII、MPEG2 AAC(5.1chまで) |
入力端子 | 3系統(光デジタル 2、3.5mm ステレオミニ 1) |
出力端子 | HDMI1系統(ARCに対応) |
Bluetooth®対応コーデック | SBC、AAC |
外形寸法(幅×高さ×奥行) | 600W×64H×94Dmm(テレビ前置き設置時) 600W×64H×102Dmm(壁掛け設置時スペーサー含む) |
質量 | 1.8kg |
SR-C20Aの開封・外観レビュー
ここからは、SR-C20Aの開封・外観レビューをしていきます。
開封している様子はあまりお見せしませんが、まず感動したのが各袋についているテープが折り返されていて剥がしやすくなっている点です。
YAMAHAのスピーカーはYAS-108もそうでしたが、このような細かな配慮が行き届いている点はさすがだと感じました。
本体は布張りで、ワインレッドのような濃い赤色。コメダ珈琲店の椅子のような色です。
スピーカー本体は横幅600mm、奥行き94mmのコンパクトさです。数字では分かりづらいかもしれませんので、現在テレビ用に使用しているYAS-108と並べてみました。
YAS-108の幅は890mmなので、600mmは一般的なサウンドバーの3分の2の大きさです。
底の部分には制振用のゴム足があり、音のビビリを抑えています。また、YAMAHAの「Y」を模したパンチホールが空いています。この部分には重低音の迫力に寄与する「パッシブラジエーター」が搭載されています。
後方には、各入出力端子、壁掛け用のフック穴がついています。
入力端子は光デジタルが2つ、3.5mm ステレオミニが1つあります。出力端子はHDMI1系統(ARCに対応)があります。USB端子はあくまで本体アップデート用に設けられています。
HDMI端子が少し斜めに配置されていますが、HDMIケーブルは一般的に太く曲がりにくいので、それに配慮した設計だと感じました。
付属品レビュー
では付属品もレビューしていきます。下記の付属品が揃っています。
- リモコン(リチウムボタン電池セット済み)
- ACアダプター
- 電源コード1本
- 光ケーブル(1.5m)1本
- 壁掛け取付用テンプレート
- 壁掛け取付用スペーサー
- スタートアップガイド、安全上のご注意
付属品で最も使用頻度が高そうなリモコンを見ていきましょう。電源のオンオフや音量調整はもちろんのこと、冒頭でご紹介した「クリアボイス」や「バスエクステンション」の機能も切替可能です。
持ってみて感じたのは手にフィットする感覚、よく見てみると弧を描くように緩やかに本体が曲がっており、それが持ちやすさにつながっていると感じました。
ちなみに「Sound Bar Remote」というYAMAHAのアプリでもリモコンと同じ操作ができ、追加でLEDの明るさも調整できるようになっていますので、スマートフォンをお持ちの方はこちらを使ってみても便利です。
https://jp.yamaha.com/products/audio_visual/apps/sound_bar_remote/index.html
僕の使っているYAS-108にも対応していました!
電源ケーブルはACアダプタとコードが分かれているタイプです。実はYAS-108はACアダプタが本体内蔵型だったので、細いコードのみで接続可能でした。そこは本体のコンパクトさと引き換えになるところでしょうか。
ただしそこまで気になる点ではなく、コンセントに挿す側の端子は大きくなく普通の端子なので電源タップで他の穴に干渉しない点では良いと感じました。
使用感レビュー
ではここからは、実際に使用してみて感じたことをレビューしていきたいと思います。
設置イメージ
実際にデスクに置いてみたイメージはこちらです。
ご覧の通り僕は両サイドに物を置いていますので、モニターが浮いている真ん中奥に設置するのがベストでした。
幅は600mm、奥行きも10cm以内で、31.5インチのモニターの下に置いても小ぶりで邪魔になりません。
Amazon Echo Show 8で使ってみる
まず、Amazon Echo Show 8のスピーカーとして使用してみました。
Echo Show 8との接続には、市販の3.5mmステレオミニプラグを使用して接続が可能です。
モードはアナログ接続にしておきます。
現在Amazonの音楽聴き放題サービス、Amazon Music Unlimitedを契約しているので、いくつか音源を聴いてみました。
エレクトロ:Daft Punk – Get Lucky (feat. Pharrell Williams & Nile Rodgers)
まずは重低音を感じるために、Daft Punk の Get Luckyを聴いてみました。
まず、ステレオモードで聴いてみました。イントロ部分はズンズンとくる満足できる重低音が鳴り響きましたが、ボーカルになった瞬間ある違和感を感じました。
音がこもってるというか、ヌケが悪いかも。。。
実はこのサウンドバーはYAS-108に搭載されているツイーターという高音域の再生に長けているパーツが無く、フルレンジスピーカーという高音域から低音域までまんべんなく鳴らすタイプのパーツで高音域を鳴らしています。そのためAmazonなどのレビューでは音がこもっているという意見もあり、確かに僕もそう感じました。
ただ、この音のこもりの原因が高音不足なのかわからなかったので、ステレオモードからスタンダードモードに変更してみました。また、「クリアボイス」機能も有効にしてみました。
あれっ、めっちゃいい音。
調べてみると、4つのサウンドモードがあり「スタンダード」はテレビ番組に適したモードだそうです。
音楽再生に最適な「ステレオ」、ほとんどのテレビ番組に対応した「スタンダード」、空間の広がりを強調する「映画」、ゲームコンテンツに没頭できる「ゲーム」など個々のサウンドアクションの定位をクリアで正確に再現します。
https://jp.yamaha.com/products/audio_visual/sound_bar/sr-c20a/features.html#product-tabs
スタンダードモードにすると同時にサラウンドも効くため、ステレオモードより音の広がりを感じることができます。YAS-108のようなテレビ向けのサウンドバーの音に慣れた耳なら、スタンダードモードにするとあまり違和感なく音楽が聴けます。
また、ボーカルがくっきりと聴こえる「クリアボイス」もかなり効果的に感じました。
YOASOBI 夜に駆ける
次に最近よく聴いているYOASOBIの楽曲も聴いてみました。
まず、ボーカルの幾多りらさんの澄んだ声がよりリアルに再現されているように感じました。具体的には、声の微妙な揺れ、息継ぎの僅かな音もしっかり聴こえてくれる印象です。これは「クリアボイス」機能でより声が強調されていることもそうですが、2基のフルレンジスピーカーの性能の良さもあってこそだと思います。
また、ピアノの音も楽器を作っているYAMAHAなだけあって、艶のある音色を奏でてくれます。
ベースの音も、最初は強すぎて「バスエクステンション」をオフにしました。それだけ低音域はかなり強いです。
少し気になったのは、仕方ないですが箱鳴り感があるところ。僕が持っているYAS-108とサイズ感も違うので直接比較するのは酷ですが、やはりスピーカーユニット自体が離れていたほうがよりステレオ感が出るのは事実ですし、むしろそれならサウンドバーではなくいっそのこと左右独立タイプのスピーカーを選んだ方がいいかもしれません。
また、金属音がもっと「キン」鳴ってくれるともっと気持ちがいいかなとも感じました。聴き疲れしにくい音と言われればそうですが、金属音のリアリティさは若干欠けるのでできればツイーターを搭載してほしかったです。
Nintendo Switchで使ってみる
次に、Nintendo Switchで実際にゲームの音はどうなるのかを検証してみました。
実はSR-C20Aはゲームに特に力を入れているモデルで、ゲームモードを「特別」と表現しています。
今回はゲームモードにして、大乱闘スマッシュブラザーズSPECIALをプレイしてみます。
いや、ゲームをプレイする前から実はすでに音の違いに気づきました。
クリック音がめちゃくちゃ気持ちいい!!
ゲームプレイ前の段階から、クリック音や選択時の効果音がかなり濃厚といいますか、明らかにSwitch内蔵スピーカーとは違うことに感動しました。「カチッ」という音1つをとっても立体感があります。
ゲームプレイ中はゲームモードは最もサラウンド効果が強いということもあって、爆発音の迫力、BGMの立体感、足音などの定位感など、圧倒的な没入感に浸ることができました。
サウンドバーということもあり、3mぐらい離れていてもしっかり迫力のある音を出してくれました。これなら大勢でゲームをしていても良さそうですね。
サラウンド効果がすごくて、ゲームに力を入れたサウンドバーなだけありますね。
iPhoneで使ってみる
最後にiPhoneでも使ってみました。SR-C20AはBluetooth対応で、かつAAC(Advanced Audio Coding)というSBCよりも低遅延・高音質なコーデックに対応しています。このコーデックはiPhoneやiPadなどのApple製品に加え、Android端末でも採用されているため、スマートフォンとの相性も抜群です。
また、「ミュージックエンハンサー」というヤマハ独自の高音域・低音域補間技術にも対応しており、Bluetooth接続でより高音質に音楽を楽しめるようになっています。
ペアリングは「Yamaha SR-C20A」という名前を探してペアリングをします。
音楽を聴いていろいろなモードを試してみましたが、例えばバンドのような複数の音が重なる場面ではゲームモードが音の定位感、迫力がよかったです。ボーカルが中央で歌い、右側にギター、その奥にドラムのような、しっかり音の位置感覚が分かるような感覚です。これは楽器も作っているYAMAHAだかかこそできたことかなと感じています。
ステレオモードでは迫力が感じられず点で鳴っているような印象なのに対し、ゲームモードはまさに目の前で演奏してくれているような、ライブハウスのような感覚が味わえました。
ただし音源の粗は素直に出るので、256kbps以上の音源がおすすめです。
SR-C20Aの気になったところ
ここまではいいことばかり目に付きましたが、少し気になった点もご紹介します。
- イコライザーがない
- ツイーターがない
- 上位機種(YAS-109)との価格差
まずイコライザーがない点ですが、SONYのポータブルスピーカーでもイコライザーはあります。低音の補完技術などで品の良い音は出ているのですが、ドンシャリ(高音と低音を重視したチューニング)好きの方には物足りない気がしました。
また、上位機種には搭載されているツイーターがない点も気になりました。重低音は文句がないできなのですが、透明感のある高音は少し苦手な印象です。フルレンジスピーカーにすべてを任せるのはアンバランスな気がするので、ぜひ次回作でツイーターも載せてほしいです。
最後に上位機種との価格差ですが、YAS-109は「20,900円(2021年9月17日現在)」、SR-C20Aは「17,755円(2021年9月17日現在)」です。
- バーチャル3Dサラウンド技術「DTS Virtual:X」に対応し、高さ方向のバーチャル音場も再現
- 音楽配信サービス「Spotify」「Amazon Music」に対応し、専用アプリでの操作も可能
- 音声コントロール用マイクを内蔵、「Amazon Alexa」の音声アシスタント機能に対応
- ツイーター搭載
- サラウンドモードにスポーツモードが追加
3,145円の価格差ですが、このぐらいの価格差であれば大きさや色が気にならなければ明らかにYAS-109の方がいいです。少なくともテレビでの使用を考えている場合は、YAS-109を選択すれば後悔がないでしょう。
SR-C20Aはデスク上のエンターテイメントの充実を実現できるサウンドバー
これまでデスクトップに使用するスピーカーは一般的に左右に設置するブックシェルフスピーカーが中心でした。
しかしモニターアームを使用していてモニター下部にスペースがある場合、SR-C20Aのようなコンパクトなサウンドバーもおすすめです。
PCやスマートフォンからつないで音楽を聴くだけでなく、ゲーム機をつなげてもよし、テレビに繋いで映画を見るもよし、そんなエンターテイメントを楽しめるサウンドバーです。
- 赤いサウンドバーを探している(ほとんど競合がいない)
- ゲームやPCの音楽をサラウンド効果でよりリッチに楽しみたい
- なるべくコンパクトでデスク上での使用を考えている
- スマートフォンでも音楽を聴くのでBluetoothに対応しているスピーカーがいい
- 重低音が大好き