自宅のWi-Fi、そろそろ限界を感じていませんか?動画配信にオンラインゲーム、スマート家電にリモートワーク……気づけば同時接続するデバイスはどんどん増えていきます。
そんな中で登場したのが、TP-Linkのフラッグシップモデル「Archer BE900」。最新規格のWi-Fi 7に対応し、最大24.4Gbpsの爆速通信、しかも10Gbpsポートまで搭載というモンスター級のルーターです。
見た目も近未来的で、思わず「これ本当に家庭用?」と言いたくなる存在感。本記事では、その注目ルーターを実際にチェックしながら、どんな人にピッタリなのかを探っていきます。

ちなみに過去最高の通信速度を記録しています。


TP-Link Archer BE900の主な特徴
TP-Link Archer BE900の主な特徴はこちらです。
- 最大合計速度 24.4 Gbps のクアッドバンド Wi-Fi 7 – 6 GHz:最大11,528 Mbps/5 GHz(帯域1):5,764 Mbps/5 GHz(帯域2):5,764 Mbps/2.4 GHz:1,376 Mbpsで構成され、合計24.4 Gbpsを実現 。
- デュアル 10Gbps 有線ポート – 10Gbps WAN/LAN ×1、10Gbps SFP+ Fiber/RJ45 コンボ WAN/LAN ×1 を搭載し、高速かつ柔軟な有線接続が可能 。
- 豊富なその他ポート – 2.5 Gbps LANポート ×4(リンクアグリゲーション対応) – 1 Gbps LANポート ×1 – USB 3.0 ×1、USB 2.0 ×1 を備え、多機能な拡張が可能 。
- 12 本の内蔵アンテナ+高度なWi-Fi最適化技術 多方向かつ干渉の少ない強力な無線接続を支える設計。さらにスタイリッシュなV字デザインによる放熱性能も特長 。
- LEDスクリーン+タッチパネル搭載 前面ディスプレイに時刻、天気、絵文字などを表示可能。タッチ操作で設定や状態確認も直感的に行える 。
- メッシュ機能(EasyMesh / OneMesh)対応 EasyMeshやTP-Link独自のOneMesh対応機器との組み合わせで、家じゅうをカバーするシームレスなメッシュWi-Fiを構築可能(ブリッジモード時は非対応) 。
- TP-Link HomeShield セキュリティ搭載 ネットワークのセキュリティスキャン、保護者制限、ゲストネットワーク設定などを備え、安全・快適な利用をサポート 。



スペックの高さに加え前面ディスプレイに時刻、天気、絵文字などを表示可能というのが個性的ですね!








BE700などとは違いサイドパネルがシルバーなので、無骨な外観ながらカジュアルさも備えたデザインです。


外観ではわからないですが、内部にはアンテナが12本あり従来モデルよりより高い精度で通信できるようになっています。


Archer BE900のスペックはこちらです
カテゴリ | 仕様 |
---|---|
Wi-Fi 規格 | Wi-Fi 7 (IEEE 802.11be) — Quad-Band |
最大無線速度 | 6 GHz: 11,520 Mbps 5 GHz-1: 5,760 Mbps 5 GHz-2: 5,760 Mbps 2.4 GHz: 1,376 Mbps 合計: 最大 24.4 Gbps |
ストリーム数 / 技術 | 16ストリーム, 4×4 MU-MIMO, OFDMA, 320 MHz チャンネル, 4K-QAM, Airtime Fairness, DFS |
アンテナ / カバレッジ | 12本 内蔵アンテナ, ビームフォーミング, 高出力 FEM, EasyMesh 対応 |
有線ポート | 10 Gbps RJ45 WAN/LAN ×1 10 Gbps SFP+/RJ45 WAN/LAN (コンボ) ×1 2.5 Gbps LAN ×4 1 Gbps LAN ×1 |
USB ポート | USB 3.0 ×1, USB 2.0 ×1 |
ディスプレイ / 操作 | LEDスクリーン + タッチスクリーン |
セキュリティ / 機能 | TP-Link HomeShield(ペアレンタルコントロール、ネットワーク保護、ゲストネットワーク)、VPN クライアント/サーバー対応, WPA3, IPv6, QoS, DDNS, NAT, IPTV モード, AP モード |
サイズ(W×D×H) | 約 302 × 262.5 × 96 mm |
重量 | 約 2.16 kg (4.78 lbs) |
CPU / メモリ | 不明 (情報非公開) |
付属品は下記のものが揃っています
- ルーター本体(Archer BE900)
- 電源アダプター
- LANケーブル(RJ45イーサネットケーブル)
- クイックインストールガイド


付属されているLANケーブルはCAT6Aとハイグレードで、通信速度10Gbps、伝送帯域500MHzのLANケーブルなのでArcher BE900の性能を十分に発揮できるケーブルです。


リセット用ツールが付属しており、初期化の際に別途ピンを用意しなくてもいいのは親切です。


TP-Link Archer BE900の使用感レビュー
実際にTP-Link Archer BE900の実機を使いながら使用感をレビューしていきます。
タッチ操作や画面表示が便利
今までのWi-Fiルーターになかった斬新な機能で、BE900にはLEDスクリーンとタッチパネルが搭載されています。


LEDスクリーンはステータス表示の他に、絵文字やアニメーション、指定した文字を流すといったエンタメ要素満載の仕様です。






下部のタッチスクリーンは、日付や時間、天気といった情報を表示可能です。ルーター設定時にはアプリインストール用のQRコードを表示してくれるなど、十分な解像度を持った画面であることが分かります。








一通りの設定はiOS、Android対応のTetherアプリを使って設定可能です。画面のオンオフや天気予報の位置情報の設定はアプリで設定できます。













ルーターに画面がついたことでステータスがより見やすくなりました!
Wi-Fi 7に対応し高速で安定した通信ができる
Archer BE900は、最新規格のWi-Fi 7に対応しています。Wi-Fi 7の主な特徴は下記のとおりです。
- 最大通信速度:Wi-Fi 6(6E)の9.6Gbpsに対し、Wi-Fi 7は最大36Gbps。
- 周波数帯域:2.4GHz、5GHz、6GHzの全てのバンドを利用可能。
- 帯域幅:最大320MHz幅の通信が可能で、これにより通信速度が向上。
- 変調方式:4096-QAMを採用し、データ伝送効率が向上。
- MLO(Multi-Link Operation):複数の周波数帯を同時に利用することで、通信の安定性と速度を向上
通信速度が速くなったというのはもちろんですが、帯域幅がWi-Fi 6の倍にあたる320MHz幅になったことはかなり大きいです。 道路に例えると、通信経路がこれまで2車線だったものが4車線になり一度により多くの同時送信が行えるようになっています。


いわゆるOFDMAと言われている技術ですが、Archer BE900ではデフォルトでオフになっていますのでWeb版の管理画面でログインし、「ワイヤレス > OFDMA/MU-MIMO」の欄で有効にしておく必要があります。MU-MIMOもビームフォーミングを使った高速化技術なので、合わせて有効化しておくといいですね。


また、MLOという新しい機能にも対応しました。これは従来は5GHz帯か2.4GHz帯のどちらかでしか通信できなかったのが、2.4GHz帯+5GHz帯のように同時にリンクして通信できるようになりました。これにより、より低遅延で途切れにくい安定した通信を可能としています。





特にオンラインゲームやビデオ会議などリアルタイムで大量の通信を必要とする作業にぴったりです。
TP-Link Tetherアプリで設定も簡単
Archer BE900は、TP-Link Tetherアプリを使えば初期設定、端末の管理もスマホでかんたんに管理できます。他社の場合アプリではなくWebブラウザで操作する必要があったり、スマホにそもそも最適化されていないメーカーがある中でTP-Linkは当初からアプリで設定画面を提供していたので選ぶ理由の一つにしていました。





ネットワークのパスワード変更や、接続中の機器がひと目で確認できるのでかなり重宝しています。
ちなみにWeb版の管理画面もかなり見やすく、5つのメニュー項目から自分が設定したい内容のページに辿り着きやすいのでこちらも他社より優れているポイントに感じました。OFDMAなど一部の設定項目はアプリではなくWeb版の管理画面を使わないといけないので、覚えておきましょう。


安心の3年保証
Archer BE900に限らず、TP-Linkのルーターは3年間の保証がついています。
ルーターはほぼ毎日稼働するため故障リスクが高く、1年保証としているメーカーがほとんどです。



保証の範囲は製品の購入価格の範囲内という条件がありますが、日本メーカーで3年間という保証期間を設けているルーターはほぼありません。
また、フリーダイヤルで窓口を設けているのも安心ですね。
固定電話:0120-095-156 (通話料無料)
携帯電話:0570-066-881 (有料ナビダイヤル)
※受付時間:平日9:00~18:00、土日祝10:00〜18:00(年末年始を除く)
TP-Link Archer BE900のデメリット
TP-Link Archer BE900のデメリットは、大きなサイズです。約 302 × 262.5 × 96 mmとルーターの中では大型で、BE700と並べてもかなり差があります。


もう少しわかりやすく言うと、MacBook Pro 14インチモデルより若干大きめぐらいのサイズです。なので今まで小型なルーターで収まっていたスペースでも、BE900は収まらない可能性が出てきます。


ただ、アンテナ内蔵式なので外部アンテナがあるWi-Fiルーターより収納しやすいですし、僕も本棚に格納しても問題ない感じでした。





サイズのチェックは購入前にしておきましょう!
TP-Link Archer BE900の通信速度・範囲検証
では、ここからは実際にArcher BE900の通信速度、範囲を検証していきます。
- 使用端末:iPhone 16 Pro
- 大垣ケーブルテレビ(IPv4)1Gプラン使用
- 木造建築
- 12時に計測
- fast.comで計測(https://fast.com/ja/)
- 同時接続:37台


今回はWi-Fi 7対応のiPhone 16 Proで、MLOを選択して検証しました。18時の計測結果はこちらです。
場所 | 下り | 上り |
---|---|---|
自室 | 890Mbps | 700Mbps |
ルーターのある部屋 | 1.1Gbps | 760Mbps |
トイレ | 890Mbps | 680Mbps |



爆速すぎる!!!




回線は1Gプランなので下りで700Mbpsぐらい出たら上出来なのですが、まさかの無線で1.1Gbpsを記録してしまったのでびっくりしています。もちろんBE700よりも全体の測定値は高めで、さすが価格なりの性能だなと思いました。
TP-Link Archer BE900はどんな人におすすめ?
TP-Link Archer BE900は下記のような方におすすめです
利用シーン | 理由 |
---|---|
超高速インターネットをフル活用したい人 | デュアル10Gbps(RJ45 + SFP+コンボ)ポート搭載により、光10Gbps回線や高速回線の性能を最大限に引き出せます。 |
大量のデバイスを接続するファミリー層/スマートホーム | 250台までの同時接続を想定し、12本アンテナ+4ストリームx4+OFDMAなど高性能設計で安定運用が可能です。 |
低遅延でのオンラインゲームや8K動画視聴をする人 | クアッドバンドWi-Fi 7(最大24.4Gbps)やMLO技術により、帯域を余すことなく利用でき、実測でも広範囲高速通信が確認されています。 |
将来を見据えた長期利用を考えているユーザー | Wi-Fi 7対応の先取り機種として、最新技術・仕様を長く活用できます。HomeShieldやEasyMeshにも対応し将来的な拡張も柔軟です。 |
インテリア性・UIにこだわる人 | メタリックなV字デザイン、LEDタッチスクリーン搭載で、見た目も操作も充実した体験が得られます。 |
メッシュ構築で家中のWi-Fiをカバーしたい人 | EasyMeshおよびOneMeshに対応し、対応機器と連携して家全体をマルチギガWi-Fiで包むことができます。 |
高性能な分実売価格は高価ですが、BE700などに比べより広範囲に高速通信を届けられ、かつ安定しています。ルーターは毎年買い替えるようなものではないので、長く快適に使いたい方は奮発しても良さそうです。



最高性能のWi-Fiルーター、ぜひ一度お試しください!

