最近プロジェクター界隈で魅力的な製品を出し続けて話題となっているメーカー、Dangbei(ダンベイ)。今まで3製品をレビューしましたが、総じて個人的に静音性の高さとクセのない鮮やかな発色が魅力に感じていました。
そんなDangbeiから、2024年新たなプロジェクターが登場しました。その名もDangbei Atom。1200ISOルーメンというホームシアターには十分な明るさと1.28kgの軽さを両立し、しかもプロジェクターでは世界初(※Dangbei 社調べ)のGoogle TVを搭載したプロジェクターです。
今回は、Dangbei Atomを実際に使ってみたので外観や使用感、メリットやデメリットなどを中心に徹底レビューしていきます!
- 1200ISOルーメンで十分な明るさ
- Google TV搭載で幅広いVODが楽しめる
- Netflix公式対応で不具合なく楽しめる
- 自動台形補正機能やアイプロテクションなど便利な機能が満載
- 1.28kgでMac mini並のコンパクトさ
- 20dB前後の高い静音性で映像に集中できる
- 電源アダプターが大きめでかさばる
Dangbei Atomの付属品・外観レビュー
では、まずDangbei Atomを開封しながら付属品・外観をチェックしていきましょう。Dangbei Atomは下記の付属品が同梱されています。
- Atom本体
- リモコン(電池は付属していません)
- 電源アダプター
- 電源ケーブル
- 説明書
同梱されてるリモコンはYouTube、Netflix、Amazon Primeビデオのボタンが配置され、すぐに呼び出し可能です。Android TV搭載モデルなので、Googleアシスタント用のボタンが配置されているのも操作しやすそうですね。
電源アダプターは大きめで、iPhone 15 Proと同じぐらいのサイズ感です。電源が内蔵されていると良かったのですが、プロジェクター本体の軽量化のためなら仕方ないですね。
Atom本体は、ダークグレーを貴重とした渋いかっこよさのデザインです。1200ISOルーメンの明るさのプロジェクターとしてはコンパクトで、Mac miniとほぼ同じサイズ感です。1.28kgの軽さで、持ち運びもかなり楽に感じました。
本体の正面には、マルチポイントdTOF(direct time-of-flight)センサー、CMOS、ジャイロスコープ、光学センサーモジュールなど複数のセンサーが搭載されています。黒くなっているためセンサーの存在感を感じにくいのはデザイン的にスッキリしていいですね。
サイドにはDolby Audioに対応した5Wスピーカーが2基搭載されています。ホームシアター用のスピーカーとしては出力は控えめですが、8畳ぐらいの部屋なら十分そうです。
本体下部にはブラケットがあり、三脚に固定できます。こうやって改めて底のデザインを見ると、Mac miniっぽく感じますね。
背面には、HDMIポートとUSBポート、ミニステレオイヤホンジャックがあります。インタフェース類は最小限ですが、Nintendo Switchなどゲームで遊ぶには十分ですね。
Dangbei Atomの使用感レビュー
ここからは、実際にDangbei Atomを使ってみた使用感をレビューしていきます。
1200ISOルーメンの明るさで発色も鮮やか
Dangbei Atomは、ALPDという輝度損耗の少ないレーザー光源を採用しています。そのため、1200ISOルーメンという明るさと業界標準のD65(高演色6500K)に対応した正確な発色を実現しています。
実際に壁に投影した映像をご覧ください。
レーザー光源というだけあって、一般的なLEDを使用したプロジェクターより明らかに鮮やかな発色です。特に白は、LED光源では少し黄ばんだように見えることがありますが、Atomはしっかりとした白が出るためより透明感を感じました。レーザー光源によくある斑点のスペックルノイズも目立たず、個人的に好みの画質に感じました。
鮮やかな色味のXGIMI HORIZON Ultraと比べると、赤が少しオレンジっぽく見えるかなと感じました。
2.1mで80インチ投影可能な長焦点
Atomは、2.1mで80インチの投影が可能な長焦点です。投影する画面と適度に距離を離せるため、置き場所の自由度の高さが魅力ですね。
実はズーム機能を搭載しており、100%から50%まで画面を縮小できます。光学ズームではないので解像度は下がりますが、より距離を取って投影したかったりプロジェクターの位置を変えずに手動でスクリーンのサイズ感に合わせたいといった時に便利ですね。
自動台形補正機能やスマートアイプロテクションなど充実
Atomは、便利な自動台形補正機能がついており手動で調整しなくても楽に使えます。補正時間は長くて8秒とゆったりしていますが、比較的正確に補正してくれるので実用的です。
ただ、プロジェクターの角度によっては自動補正でもうまく補正しきれないことも多いです。そのため、手動補正で最後の追い込みが可能です。一度補正をしてしまえば位置を変えない限り設定しなくていいので、微調整ぐらいは自分でやったほうがいいですね。
また、スマートアイプロテクションという保護機能も搭載しています。例えばプロジェクターの前を横切ると当然レーザー光で眩しくなりますが、Atomなら前を横切ると同時に画面を暗くしてくれます。
長焦点プロジェクターだと前を横切る事が多いので、嬉しい機能ですね。
音質は普通だけどサラウンドは効果あり
Atomは5Wのスピーカーを2基搭載していますが、8畳ぐらいの部屋なら十分な音量が出ます。また、Dolby Audioに対応し、サラウンド機能で映画館のような広がりのある音も楽しめます。
サウンドは標準、映画、音楽、スポーツ、カスタムの5つから選択でき、よく視聴するコンテンツに合った設定が可能です。アニメや映画ではサラウンド効果が活き、大きな映像に合う広めの音場を作ってくれます。
その他にも音声の遅延を制御できたり、「会話の向上」という機能で声だけを聴き取りやすくする機能も搭載しています。映画のセリフやニュースなどで声を中心に聴きたいという方には便利そうですね。
スピーカーでもいいですが、僕はBluetoothヘッドホンを使用して視聴しています。音の遅延もほぼ感じず、夜に同居人の迷惑にならないので便利です。
プロジェクター史上初のGoogle TV搭載でNetflixにも正式対応
Atomはプロジェクター史上初のGoogle TVに対応しているため、YouTubeやU-NEXT、Huluといった幅広いアプリに対応しているのも魅力ですね。
えっ、Android TV搭載機種はあるよねと思った方、実はGoogle TVと微妙にUIが違ってます。
- ホーム画面のトップが「おすすめ」タブになっている
- 「Google Play ムービーアプリ」相当の機能を「映画」「番組」タブに統合
- 「Google Playストアアプリ」相当の機能を「アプリ」タブに統合
なので、最初にストアアプリが無くて少し戸惑いました。
Android TVtoと同様にGoogleアシスタントが使え、例えばリモコンのGoogleアシスタントのボタンを長押ししながら「東京の一週間の天気を教えて」と話すと画面いっぱいに天気を表示してくれたり便利です。
また、AtomはNetflixアプリに正式に対応していますので、思う存分コンテンツを楽しめます。特に他社のAndroid TV搭載のプロジェクターはNetflixアプリに正式対応している機種が少なく、僕もXGIMI HORIZON Ultraを使っている時に苦戦しました。
Netflixを使っているならAtomがおすすめです!
ファンノイズはフラグシップ級に静か
Atomを使っていて耳障りなファンノイズが少なかったので、実際に計測したところ18.2dB〜21.5dBとかなり静かな結果となりました。これは僕が使っているXGIMI HORIZON Ultraとほぼ同じぐらいの静かさで、この静音性はフラグシップモデル並と言ってもいいでしょう。
ファンノイズが静かだと映像に集中できるのでかなり重視して見ています。
総合的に使い勝手がいいフルHDプロジェクター
個人的に、プロジェクターをこれから買うならAndroid TV(Google TV)搭載モデル、1000ISOルーメン以上の明るさ、20dB前後の静音性はほぼマストで考えています。
Atomは上記の要件をすべて満たし、かつコンパクトで使い勝手がいいので初めてプロジェクターを買う方、今使っているプロジェクターに満足できず2台目を検討している方におすすめできます。
かなりバランスがいいので、ぜひお試しください!
- 1200ISOルーメンで十分な明るさ
- Google TV搭載で幅広いVODが楽しめる
- Netflix公式対応で不具合なく楽しめる
- 自動台形補正機能やアイプロテクションなど便利な機能が満載
- 1.28kgでMac mini並のコンパクトさ
- 20dB前後の高い静音性で映像に集中できる
- 電源アダプターが大きめでかさばる