本記事では、Shokzの新・完全ワイヤレスイヤホン「OpenFit」をレビューします。1日中快適な装着感のオープンイヤー型で、長時間の作業や運動に最適な完全ワイヤレスイヤホンです。
テレワークが増えて、イヤホンに音質より快適な装着感を求める方も多いですよね。今回紹介するShokz OpenFitは、装着感は個人的にほぼ100点満点、音質もオープンイヤー型にしては存在感のある低音が出てかなり心地の良い製品でした。
しばらく使ってみましたので、Shokz OpenFitの特長や実際の使用感を徹底レビューしていきます!
- 1日中着けていられる快適な装着感
- 安定したBluetoothの接続性
- オープンイヤー型でも存在感のある低音
- オープンイヤー型にしては少ない音漏れ
- ケースからイヤホン本体を取り出しやすい
- アップデートでマルチポイントに対応し2台の機器に接続できる
- 外がうるさいと音楽が聴こえにくい
- ワイヤレス充電に対応していない
Shokz OpenFitの特長
Shokz OpenFitの特長・仕様・付属品を下記のタブにまとめました。
- 身につけていることを忘れるほどの快適さ。
- DirectPitch™ + OpenBass™ が織りなす明るい高音と深みのある重低音。
- 響き渡る豊かなサウンド。カスタマイズ・ダイナミック・ドライバ搭載。
- オープンイヤーの「ながら聴き」イヤホン。
- 耳にしっかりフィット。落としにくい構造。
- AIコールノイズキャンセリング搭載。相手が隣にいるような通話性能。
- 最大28時間のリスニングに対応、5分の急速充電機能も搭載。
- IP54の高い防塵防水性能(イヤホン部分)。
- 専用アプリ対応(正式対応は一般発売後)。
デザイン
イヤホン本体はつや消しブラックで、光沢感のあるシルバーのアクセントがおしゃれなデザインです。大きなフックが特長的で、この形状・素材が快適な装着感を生んでいます。
ケースもマットな素材で、シンプルなデザインです。サイズはカードと並べても横幅が抑えられており、コンパクトです。
ケースを開くとイヤホン本体が入っていますが、イヤホンの全体が出ているので取り出しやすかったです。
充電はUSB-Cケーブルで行います。ケースにあるLEDインジケーターで充電状態を確認でき、満充電になるとLEDが緑色に点灯します。
重量
Shokz OpenFitはイヤホン単体で8.31g、ケースと合わせて75gでした(ほぼ仕様表通り)。ケースとイヤホンを合わせても100gに満たないほど軽量なので、持ち運びしやすいです。
Shokz OpenFitのレビュー
実際にShokz OpenFitを使用してみたので、レビューを書いていきます。
装着感
Shokz OpenFitは外耳道を塞がないことに加え、ドルフィンアークイヤーフックと呼ばれているシリコン素材のフックを使用しているためかなり快適な装着感です。カナル型のイヤホンは製品によっては4時間装着すると耳が痛くなるものもありますが、Shokz OpenFitは8時間連続で耳に着けていても痛くならず、まさにながら使用にピッタリと言えます。
運動していても、滑りにくい素材のおかげでポロッと落ちることもありません。
耳あたりも優しいので、まさに「着けていることを忘れるぐらい」に限りなく近い感覚です。
操作性
Shokz OpenFitは、イヤホン本体をタップすることで下記の操作が可能です。
機能 | 操作 |
---|---|
音楽再生・一時停止 | L/Rどちらかのイヤホンを2回タップ |
前の曲 | 左のイヤホンを3秒間タップ |
次の曲 | 右のイヤホンを3秒間タップ |
わざわざスマートフォンを操作しなくてもある程度イヤホン側で操作できるので、快適です。タップエリアも広いため、押しやすさも抜群。できれば音声のボリュームも操作できるとよかったかもしれません。
音質
オープンイヤー型に音質は期待していなかったのですが、Shokz OpenFitは想像以上にまともな音でびっくりしました。外耳を塞がないので特に低音がスカスカになるのではと心配していましたが、タイトでありながらもしっかり存在感のある低音が出ます。クラシック音楽の中でも、人間の可聴域を超える低音が出せるコントラバスの沈み込むような低音がしっかり再現できていたのでオープンイヤー型の中でもいい部類です。
高音域はオープンイヤー型ならではの開放感のある音で、耳に刺さるようなエグみのある音が出ないので長時間聴いていても疲れにくい音質です。
音場が広いため、クラシック音楽もいい感じに聴けます。
音漏れ
「オープンイヤー型=音漏れがひどい」というイメージですが、Shokz OpenFitは音漏れを軽減する機能も搭載しています。スピーカーユニットから耳道以外の方向に逆位相の音を鳴らし、外に漏れる音をノイズキャンセリング機能と同じように打ち消すことで音漏れを軽減します。
個人的に心地よく聴ける音量で音楽を鳴らし、実際に友人に聞いてもらった結果がこちらです。
視聴位置 | 聴こえ具合 |
---|---|
1m | ちょっとシャンシャン鳴っているのが聴こえる(何の曲を聴いているのかは判別できない)。 |
2m | 意識すれば聴こえるが音漏れ自体はあまり気にならない。 |
正直なところ、1mぐらいならしっかり何の曲を聴いているか分かるぐらい音が漏れているのではと思いましたが、想像より音漏れが少なくてびっくりしました。
これなら仕事でも使えそうです。
Bluetoothの接続安定性
びっくりしたのがBluetoothの接続安定性です。たまたま2階の部屋にスマホを置いたまま1階のトイレに行ったのですが、なんと接続されたまま音楽が再生されていました。距離にして10m以上、しかも扉を2つ隔てているにもかかわらず途切れない点はかなり高い接続安定性を証明しています。
それこそ1日中装着しておけば、家の中ならスマートフォンを持ち歩かなくても電話に出れるわけです。
テレワークにぴったりですね。
音声の遅延(ゲーム・動画)
Shokz OpenFitの音声遅延も検証しました。iPhone 14 Proを使った検証結果はこちらです。
操作 | 遅延具合 |
---|---|
ゲーム(太鼓の達人) | 1秒近い遅延があります。 |
YouTube動画 | 0.2秒前後の遅延があります。 |
ゲームの場合は明らかな遅延があり、ゲーム側で補正する必要があります。また、動画視聴でもわずかに遅延を感じられました。
ただ製品の特性上「ながら聴き」を想定しているので、ゲームや動画などその行為自体が主となる操作をするのであればゲーミングイヤホンなど専用のモデルを使うべきでしょう。仕事や運動をしながら音楽を聴く分には全く問題ないので、個人的に音声の遅延の有無は気になっていません。
Shokz OpenFitのデメリット
Shokz OpenFitのデメリットは下記の2点です。
外がうるさいと音楽が聴こえにくい
Shokz OpenFitがというよりオープンイヤー型の欠点なのですが、カナル型と違いノイズキャンセリング機能がない+外耳道が筒抜けのため外がうるさいと音楽が聴き取りにくくなります。
逆に言えば、外の音が聴き取りやすいので外出先で使っても散歩中危なくないとも言えます。これはトレードオフですが、もし作業中に騒音が気になる場所で静かに使いたいならANC(アクティブノイズキャンセリング)機能付きのイヤホンを選びましょう。
ワイヤレス充電に対応していない
ワイヤレスイヤホンの充電にケーブルを使いたくない派なのですが、Shokz OpenFitはワイヤレス充電に対応していません。Shokz OpenFitは実売価格で24,880円ですが、最近では1万円台前半の完全ワイヤレスイヤホンでもワイヤレス充電に対応していたりするのでここはもう少し頑張ってほしかった点です。
Shokz OpenFitをおすすめできる人
Shokz OpenFitをおすすめできる人は、作業中に音楽を聴く人です。Shokz OpenFitは特に装着感がよく、8時間耳に装着したままでも痛みがありません。また、外の音がそのまま聴こえるので、仕事中に誰かに話しかけられたり、インターホンの音も聞き逃すことがないです。
異物感のない装着感がながら聴きにぴったりですね。
Shokz OpenFitのレビューまとめ
Shokz OpenFitをレビューしました。装着感が今まで試したイヤホンの中で最もよく、まさに仕事や運動など「ながら聴き」に最適なイヤホンだと感じました。2023年8月のアップデートでマルチポイント接続に対応し、2台のデバイスに同時接続できるようになり使いやすくなりました。
今別のイヤホンを持っていたとしても作業用として使い分けができるので、2本目のイヤホンとしてぜひ検討してみてください。
- 1日中着けていられる快適な装着感
- 安定したBluetoothの接続性
- オープンイヤー型でも存在感のある低音
- オープンイヤー型にしては少ない音漏れ
- ケースからイヤホン本体を取り出しやすい
- アップデートでマルチポイントに対応し2台の機器に接続できる
- 外がうるさいと音楽が聴こえにくい
- ワイヤレス充電に対応していない