先日、デルアンバサダープログラムに当選しXPS15をお借りすることができました。私は普段Appleの「MacBook Pro」を使用しておりますが、最近のWindows機はどれほど進化しているのか試してみたかったのでデルアンバサダープログラムに参加することにしました。
レビューの方針として、他のウェブサイトで紹介されているようなベンチマークテストを行うつもりはありません。もしベンチマークテストの結果が知りたいのであれば、下記のサイトが役立つでしょう。
といいますのも、今回モニター機として提供いただいた機種は「Dell XPS 15(9560)」という3年前の機種です。途中で下記のようなメールが届きまして、今回なぜか旧機種が送られてきました。
いや、他のデルアンバサダープログラムに参加されている方のレビューを見ると9570が送られているのですが、何をどう間違えたのか分かりませんでした。しかも9560はすでにディスコンしていて新品で購入することができません。そのような機種がなぜ、、、と思ってふとCPUなどの構成をみてみたら、インテルの第7世代プロセッサー「Core i7-7700HQ」が搭載されていたのです。これは実は現在僕が使用しているMacBook Pro15インチモデル(2017)と同じCPUなのです。
ということは、現在のMacBook Proとほぼ対等にレビューができると思い、どうせなら単なるスペックの話ではなく、MacBook Proと比較してどういいのか、悪いのかを切り口にしていければと考えました。
というわけで今回は、このXPS15を使ってみて感じた「心地よさ」を中心にご紹介します。
届いて1週間して感じた心地よさ
このXPS15が届いて、早速普段使用しているソフトのセットアップなどを進めていました。ちなみにこの記事は、普段使用しているMacBook ProではなくXPS15を使用して書いています。
普段仕事でもプライベートでもMacを使用している私が、1週間このXPS15を使用していてまずこう思いました。
これMacより快適かも
もちろんWindowsだからというわけではありません。MacにもWindowsを入れて使っていますし、操作感自体は慣れているからです。
しかしXPS15でWindowsを使用すると、なぜかものすごく心地よい感覚になります。この心地よさの理由を自分なりにまとめてみましたので、ご紹介します。
タッチディスプレイはやっぱり快適すぎる
MacBookとiPadを使用されている方あるあるかもしれませんが、タッチして反応するわけがないのについついMacBookのディスプレイを触ってしまうことが頻繁にあります。
これはiPadにキーボードをつけて使用している際の操作感に慣れているため、いざMacBookを使用すると無意識にその癖がついてしまうんですよね。WindowsはSurfaceを含めタッチすることを前提としたUIが組まれているため、余計に画面にタッチしたくなります。
このXPS15はタッチディスプレイを搭載しており、非常に快適に操作ができます。また、ディスプレイのコーティングの関係なのか非常に指の滑りがよく、皮脂汚れも付きにくい印象を受けました。
MacBook Proはキーボードに付着した皮脂がディスプレイについてよく汚れていたので、ただタッチディスプレイだからというだけでなく汚れの付きにくさも心地よさにつながっているかもしれません。
色域が広く解像度が高いディスプレイはやはり見やすすぎる
このXPS15は、4Kの解像度とAdobeRGB100%という圧倒的高色域のディスプレイ有しています。私の所有しているMacBook ProもsRGBを超える色域を表現できるモデルなので大きな差は感じないのですが、例えば字のジャギー(ギザギザ感)は圧倒的にXPS15が少なく滑らかに感じます。
実はデルアンバサダープログラムに参加すると、DAZNというスポーツの試合が見放題になるサービスの1か月分ギフト券がプレゼントされるのですが、実際にXPS15で見るとその解像度の高さと高色域からか非常に精細でダイナミックな試合の様子が感じとれました。
このディスプレイに慣れると快適と感じる一方、他のPCでジャギーが目立ち色域も狭いと感じることが増えそうなので出費が嵩みそうですね(笑)
しかしデザイン作業においてはこの4K解像度とAdobeRGB100%という色域は大変役に立ち、写真を編集する際も正しい色を確認できるので非常に作業がしやすいです。
パームレストのカーボンがおしゃれでぬくもりを感じる
このXPS15の特徴として、パームレスト部分にカーボンが用いられていることです。カーボンは飛行機の翼や野球のバットなどで軽量化したいときに用いられ、このXPS15もモバイルノートとしての軽量化を実現するためかカーボンが用いられています。
バリスティックナイロンのような生地にも見えますが、実際に触ってみるとコーティングがしてあるのかろうそくの表面のような独特な触り心地です。
細かい部分ですが、金属製のひんやりしたMacBook Proと比べてこの触り心地がほどよいぬくもりを感じて心地よいと感じます。
キーボードのほどよい打鍵感が打っていて心地いい
あまりキーボードにはこだわりはないほうなのですが、MacBook Proのカチカチとしたキーボードより沈み込みが深いので快適に感じています。
キーストロークが深いだけではなく、安いキーボードにあるカチャカチャ音はなく、非常に上品なスコスコという静かな打鍵音です。
キーボードに関して言うとエンターキーやBackspaceキーが細くて押しづらいところはありますが、英字キーのモデルであれば気にならないと思います。
カメラ好きに嬉しい各種ポート類の充実
MacBook ProはType-C端子が4つ搭載されており、もしSDカードを使用したりHDMIケーブルで接続したい場合は別途アダプターが必要です。
しかしXPS15は、HDMI端子、SDカードスロットも搭載しています。
いくら無線でデータをやり取りできるからといってSDカードから直接データを読み込む手軽さ、速さにはかないませんし、いちいちアダプターを使用してSDカードを読み込むのも少し面倒でした。
自宅のディスプレイにはアダプターを介してHDMI接続をしていますし、まだ僕の環境においてはXPS15のようにあらかじめ各種ポート類がそろっていたほうが快適であると実感しました。
ウィンドウサイズの自動分割機能に対応
Macでは、「マグネット」というウィンドウリサイズツールを使っています。
画面の端にウインドウを持っていけばサイズを半分にしたり4分割にしたり、非常に重宝していました。
https://apps.apple.com/jp/app/magnet-%E3%83%9E%E3%82%B0%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88/id441258766?mt=12
この機能はMacでは標準搭載されていないのですが、XPS15では標準で「マグネット」と同等の機能が用意されていることを確認しました。これはMacの操作の癖でたまたまウインドウを端によせた時に発見した機能ですが、直感的にリサイズできる部分はWindows機でも快適に感じられました。
売りにしているコンパクトさはMacBook Proが上手
ここまでいいことばかり書いてきましたが、Dellが売りにしている部分であまり共感できない部分がコンパクトさです。
実際にMacBook Pro、HPのENVY15を並べてみたのですが、「14インチサイズの筐体に15インチのディスプレイ」を搭載させたという割にはMacBook Pro15インチモデルより1周り大きいです。また、GTX1550というディスクリートGPUを搭載していて冷却効果を高めるためか、厚みもMacBook Pro以上にあります。
その証拠に、普段私がMacBook Pro15インチを入れて持ち運んでいるバッグにこのXPS15は入りません。
家でじっくり使用するならXPS15でもいいかもしれませんが、持ち運びする場合はバッグを選ばなければ入らない可能性が高いのでおすすめしにくいです(最新機種でよりスリムになっているのであれば3年前の機種ではなく次回から最新機種を送ってください)。
XPS15の「心地よさ」の正体まとめ
では、XPS15は最終的にどのようなPCかといえば、「心地よさを追求したPC」であるといえるでしょう。その理由として以下の点が挙げられます。
- タッチディスプレイを搭載しているため、タブレットから移行しても操作感に違和感なく使える。
- 4Kで高色域のため、写真のレタッチもしやすく文字も見やすい。
- キーボードの打鍵感が非常に上質で心地いい。
- カメラ好きに嬉しいSDカードスロット、HDMI端子を完備。
- パームレストのカーボンファイバーがぬくもりを感じる。
- Macの「マグネット」のようなウィンドウサイズのリサイズ機能に標準で対応している。
特に今までこんなにディスプレイがきれいなPCを使用したことがなかったので、感動しました。
3年前の機種とはいえ、高いスペックを誇っていますので中古やアウトレット市場に出回っていたら私も購入を検討するかもしれません。スペック表とにらめっこするだけではPCの本当の良さを知ることができないので、実際に実機をお借りして使用感を試すことの重要性を感じました。
今回デルアンバサダープログラムに参加してこのようなレビューの機会をいただきましたが、大変満足のいく結果となりました。
残りの1か月間も継続して使用し、さまざまなシチュエーションで使ってみたいと思います!