本記事では、ANC(アクティブノイズキャンセリング)に対応した完全ワイヤレスイヤホン、QCY HT05をレビューします。実はゲームで有名なゲオでも、HT05という同じ型番でOEMとして販売されている機種です。
QCYといえばQCY T20 AilyPodsなど、安価で機能性が充実した機種を多数排出しているオーディオメーカー。2022年12月2日に発売されたQCY HT05は、QCYの中でも上位クラスの完全ワイヤレスイヤホンです。
結論から言えば、3万円台の完全ワイヤレスイヤホンを使っている管理人でも違和感を感じないほど音質がよく、ANCの効きも7,000円台にしては上出来と感じました。
次章からは、QCY HT05の特徴や外観、使用感をレビューしていきます。
- 7,000円台で音質がいい
- アプリでイコライザーや機能割当が可能
- ゲームで音声遅延が少ない
- IPX5の防水性でスポーツにも合う
- ANC搭載で耳障りなノイズを効果的に消してくれる
- アプリの一部が日本語に対応していない
- 保護ケースがない
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QCY HT05の特徴
QCY HT05は下記の特徴を持っています。
- 最大で40dB の高精度なノイズキャンセリング性能
- 最大30時間の長時間バッテリー
- 10mmLCPグラフェンダイナミックドライバーを搭載
- 72msの低遅延なゲームモードに対応
- IPX5相当の防水性能
- QCY専用アプリでイコライザー設定やタップ操作の割当が可能
再生周波数帯域 | 20Hz~20kHz |
---|---|
Bluetooth | Ver.5.2 |
対応プロファイル | HFP、AVRCP、A2DP |
対応コーデック | SBC、AAC |
感度 | 103dB |
受信距離 | 約10m |
送信出力 | Class2 |
ドライバー | ダイナミック型10mmドライバー(LCPグラフェン) |
通信SoC | WQ7003AR |
防水規格 | IPX5 |
再生時間 | 本体のみで最大6時間 / ケース使用で最大30時間 |
付属品は下記のものが揃っています。
- 左右イヤホン本体 x 1
- 充電ケース x 1
- Type-C充電ケーブル x1
- 取説&保証書(日本語)
- イヤーチップ(S/M/L)
iOS・Androidに対応したQCY専用アプリを使えば、タッチ操作の機能割当やイコライザーで音質を変えることもできます。
QCY HT05の外観レビュー
イヤホン本体は、丸みを帯びたスピーカー部分に直線的なデザインが特徴的です。色はホワイトのみ用意されています。
AirPods Proに似ているかなと思いましたが、HT05の方が若干大きめで直線的なデザインにオリジナリティを感じます。
ノズル部分は楕円形になっており、装着した際により耳にフィットしやすい構造です。
充電ケースは丸みを帯びていて、持ったときに手に馴染みやすいデザインです。
側面にUSB Type-C端子がありますので、iPadなどで使っているUSB Type-Cケーブルも流用できます。
充電ケースのフタを開けると、イヤホンの柄の部分が取り出しやすくなるよう収納されています。AirPods Proのように上からつまむタイプだと指が滑ることがあるので、取り出しやすさはかなり嬉しいです。
ケースのサイズは他社の完全ワイヤレスイヤホンと比べてもコンパクトで、バッグに入れてもズボンのポケットに入れてもかさばりません。
イヤホン本体の重量は5g、イヤホンを入れた状態の充電ケースは約50gでした。
かなり軽量です。
QCY HT05の使用感レビュー
QCY HT05を実際に使ってみた使用感をレビューしていきます。
Bluetoothペアリング方法
QCY HT05を使用するために、まずはBluetoothペアリングを試してみました。ペアリングはイヤホンを充電ケースから外すだけで自動的に始まりますので、iPhoneやAndroid側でペアリングの許可をすればペアリングできます。ペアリング時は、「QCY Melobuds ANC」という名前で表示されます。
iPhoneの場合は「設定>Bluetooth」でペアリングできます。
装着感
HT05の装着感は良好です。ノズルがAirPods Proよりも伸びている分若干の異物感はありますが、4時間つけっぱなしで作業をしても痛みは感じませんでした。
操作性
HT05は、イヤホン本体横のマイク下をタップすることで操作可能です。左右ともに様々な機能を割当できます。スマートフォンを開かなくても再生・一時停止が簡単にできるので、かなり便利です。
割当設定は、QCYアプリで設定できます。1回、2回、3回のタップ操作で、左右それぞれに別の機能を合計6つまで割当できます。
下記の機能をタップ操作に割り当て可能です。
- 再生/一時停止
- 曲戻し
- 曲送り
- 音声アシスタント
- 音量+
- 音量ー
- ゲームモード
- ANCモード
設定はイヤホン本体に書き込まれますので、例えばニンテンドースイッチなどスマートフォンではないゲーム機との接続ではゲームモードを割り当てておくと便利です。
音質
HT05はLCPグラフェンドライバー採用かつ日本の大黒電線のCCAWボイスコイル採用ということでどんな音か気になっていましたが、特にベースラインが聴き取りやすくロックに最適なチューニングでした。
ちなみにグラフェンはダイヤモンド並みの強度を持ったすごい素材です。
余計な付帯音が少なく、クセのないクリアな音質でこの音を不満だと感じる方は少ないでしょう。3万円クラスの完全ワイヤレスイヤホンも持っていますが、正直HT05でも個性として受け入れられるいい音です。音の分離感もよく、ボーカルを中心に各楽器の躍動感も伝わってきます。透明感のある女性ボーカルを聴くと、息遣いも声の伸びも感じられます。
数年前の7,000円台の完全ワイヤレスイヤホンはどこか音質に不満のある機種がほとんどでしたが、この価格帯で音楽をしっかり聴き込んで楽しめるHT05の音質はすごいと感じました。
僕はデフォルトの音質でも満足でしたが、他にもPOPやサブウーファーなど個性的なカスタムサウンドを設定できます。特にROCKにすると重低音が増してより迫力を感じられました。
この音なら気持ちよく音楽が聴けると感じられる音質でした。
アクティブノイズキャンセリング性能
HT05は、シチュエーションによってノイズキャンセリングの加減を調整可能です。下記の3つのモードを搭載しています。
- 交通機関モード・・・交通機関の低周波ノイズを除去
- 屋内モード・・・会話、キーボード、エアコンなどの中高周波ノイズを遮断
- 屋外モード・・・全チャンネルレベルノイズを低減
切り替えはQCYアプリで可能です。アプリの場合、中国語で表示されていますが「室内」など漢字で分かる部分もあるのでなんとか判断ができました。各モードで3段階の調節が可能ですので、あまりノイズキャンセリングを効かせたくない場合でも微調整可能です。
テレワークで電車を利用しなくなったので車の中で交通機関モードを試してみましたが、確かにロードノイズの「ゴォーーーッ」という低周波ノイズがかなり軽減されて静かになりました。屋外モードと切り替えて使っていましたが、特にノイズキャンセリングの効きに差を感じなかったのでどちらを使っても良さそうです。
スーパーでもANC性能を検証したところ、冷蔵機器の「ボーーーッ」という低周波ノイズもほぼカットされていました。店内のアナウンスも聴こえやすく、ザワザワとした喧騒も消えるので静かにお買い物できました。
7,000円台としてはかなり優秀なノイズキャンセリング性能です。
遅延(ゲーム・動画)
HT05は音声遅延72msのゲームモードに対応しているということで、ゲームや動画の音声遅延も検証してみました。まずYoutubeで動画を観てみましたが、こちらは通常モードでも気になるほどの音声遅延は感じません。
しかしNintendo Switchでゲームをする際は、数ミリ秒音の遅延を感じました。こちらはゲームモードに切り替えることで、体感でほぼ音声の遅延が感じないほど改善されました。
ゲームモードのない完全ワイヤレスイヤホンには戻れないです。
気になった部分
QCY HT05を使ってみて、気になった点もありますのでいくつか紹介します。
アプリの翻訳が完全ではない
QCYアプリ自体はよくできているのですが、一部中国語の表記があり現在のままでは使いにくいです。今後のアップデートで随時日本語に対応してくれることを期待します。
保護ケースがない
HT05は安価な完全ワイヤレスイヤホンのため、AirPods Proのように純正・サードパーティ製の保護ケースがありません。充電ケースが丸みを帯びていて落とすのが怖いので、できれば純正で保護ケースが用意されているといいかなと感じました。
不安な方はダイソーなどで小さめのポーチを購入してもいいですね。
まとめ
QCY HT05は、7,000円台の完全ワイヤレスイヤホンと考えると音質、機能的にかなり満足できる製品です。ANC搭載で通勤通学にもぴったりなので、特にオーディオに何万円もかけられない学生の方におすすめです。
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